この記事の結論
ユニットの水回りは、朝と休診日明けの通水、ユニットのメーカーが指示するラインの洗浄と消毒、チューブとフィルターの交換の3つで管理するのが基本です。休診日明けの水が気になるのは、止まっていたあいだに遊離残留塩素が下がり、細いチューブの内側にバイオフィルムが付きやすくなるためです。
3つの手順に加えて、元栓型で院内の水を汚れが剥がれやすく付きにくい性質にしておくと、手順と手順のあいだに付く汚れを緩やかにできます。UFB DUAL® の本体は20Aが350,000円(メーカー希望小売価格498,000円)、25Aが600,000円(税抜)です。
休診日明けや朝いちばんの水、ユニットのチューブの汚れが気になっている歯科クリニックの院長先生と衛生管理の担当の方に向けて、給水の管理の全体像を1枚にまとめました。
休診日明けの1杯目に、配管の中で起きていること
診療が止まっているあいだ、院内の給水管とユニットのチューブの中では、水が動きません。水道水に含まれる遊離残留塩素は、止まっている時間が長いほど下がっていき、休診日や夜間の給水配管は、汚れが付いて育ちやすい状態になります。
連休のあと、朝いちばんにユニットから出す水に色やにおいを感じることがあるのは、止まっていた水と一緒に、壁から剥がれた汚れが流れてくるためです。とくにユニットのチューブは内径が細く、水の量に比べて内側の面が広いので、院内の配管の中でもいちばん影響を受けやすいところです。
朝の通水は、管の中にたまっていた水を入れ替える手順です。入れ替わるのは水で、内側に定着した層は流しただけでは離れにくいという点が、管理の組み立てを考えるときの出発点になります。
内側の面に定着する層(バイオフィルム)と、その手立て
配管の内側に付く汚れは、水の中の微生物と、その出す物質が重なってできたバイオフィルムです。止まった水、下がった残留塩素、流れの遅い面という条件がそろうところから付き始め、薄い付着から少しずつ厚みを増していきます。付き方の順番と付きやすい場所は、「歯科の給水配管のバイオフィルム」でくわしく扱っています。
汚れへの手立ては、付いた層を落とすことと、付き方そのものを緩やかにすることの2つです。後者を担うのがウルトラファインバブルで、直径1マイクロメートル未満のマイナスに帯電した泡が汚れに寄り、壁との付着力を弱めて水流で剥がれやすくします。剥がれたあとの表面にも再び付きにくくなることが期待できます。レジオネラをはじめとする衛生面の対策で基本とされるのが、この温床となる層を抑えることです。
いま歯科クリニックで行われている管理を並べてみる
いまの管理は、次の4つの組み合わせでできています。どれも担うところが違うので、1つに寄せるのではなく、組み合わせで考えます。
- 朝と患者さんごとの通水:止まっていた水を入れ替える。秒数の出どころは「歯科のフラッシングは何分か」
- ユニットのメーカーが指示するラインの洗浄と消毒:付いた層を落とし、消毒する
- チューブやフィルターの交換:新しい部品に替える。目安は「歯科のユニットチューブの汚れ|原因と交換時期、汚れを付きにくくする方法」
- 治療水の装置:水の消毒の力を補うものなど。方式の違いは「歯科ユニットウォーターライン除菌装置の方式」
4つに共通していること
通水・洗浄・交換は、作業の日と時刻が決まっている手順です。手順と手順のあいだにも、チューブの中では汚れが付いていきます。装置を足す場合は、消耗品と台数で続く費用が決まります。この2つの点を補うのが、元栓型でウルトラファインバブルを含んだ水にするという考え方です。
元栓直下に1台付けると、どこまで届くか
当社が扱う UFB DUAL® は、水道メーターの先の給水管、つまり元栓直下の位置に1台取り付ける設備です。その先を通る水がまとめて変わるので、ユニットの注水とコップ給水、洗面、手洗い、器具洗浄のシンクまで同じ水になり、チェアが増えても装置は増えません。電源も薬剤も使わず、可動部と消耗品がないので、置き場所も続く費用も要りません。場所ごとの並びと、届かない水の見分け方は、元栓型1台で院内のどこまで届くかの記事にまとめています。
導入したあとに院内で確認できる項目
変化は、通した水の量と月数に応じて進みます。ユニットのチューブでは、設置後に約200Lを通したところで内側の汚れが剥がれていった事例があります。院内では、交換したチューブとフィルターの内側、器具のつけ置きと洗浄機のまわりを、設置の直後、数か月後、1年後に同じ手順で見比べると、変化を記録で確かめられます。見る場所と記録の形は「歯科の給水装置の効果を確認する|導入後、いつから、どこを見るか」にまとめました。
口径・費用と、工事のあいだの断水
本体の価格は給水管の口径で決まり、20Aなら350,000円(メーカー希望小売価格498,000円)、25Aなら600,000円(税抜)です。歯科クリニックでは25Aが多いものの、ビルのテナントでは20Aのこともあるので、実際の管を見て決めます。減水率は約5%で、タービンの水量も朝の通水の量もいまのままです。
工事費を含めた合計と見積もりの進め方は「歯科クリニックのウルトラファインバブル費用」、口径の確かめ方は「歯科の給水管の口径」、工事の日の段取りは「歯科の給水工事で診療が止まる時間|休診日に終える段取り」にあります。水が止まるのは1〜2時間で、配管をつないだ接着剤が固まるまで水を通せないためです。
くわしく知りたい項目ごとの記事
日常の管理のなかで、気になっている項目から読めるように、この分野の記事を並べました。
- 付着の仕組み:バイオフィルムは、配管のどこに、どう付くか
- 通水の秒数:朝と休診日明けのフラッシングは何分か
- チューブとフィルター:ユニットチューブの汚れは、どこから来て、いつ替えるか
- 詰まりの費用:ユニットが詰まって修理を呼ぶと、いくらかかっているか
- 届く範囲:元栓型1台で、院内のどこまで届くか
- 確かめ方:導入したあとに、院内で確認できる項目
- 訪問診療:訪問診療で持ち出す水は、どこから取っているか
- 清掃の手間:歯科クリニックの水回りの清掃と、スタッフの手間
院内の水をまとめて変える相談
読み進めて、院内の水そのものを変える方法を検討したくなったら、お問い合わせください。元栓直下に UFB DUAL® を1台付けると、ユニット・手洗い・洗浄機の水が、まとめてウルトラファインバブルを含んだ水になります。工事は休診日に収まる長さで、製品代と工事代を分けたお見積もりは無料です。
よくあるご質問
休診日明けの水は、どうすればよいですか
朝いちばんに通水して、止まっていた水を入れ替えます。そのうえで、ユニットのメーカーが指示する洗浄と消毒を、決められた間隔で続けます。
通水だけでチューブの汚れは取れますか
いいえ、通水で入れ替わるのは管の中の水で、内側に定着した層は離れにくいままです。洗浄と交換に、付き方を緩やかにする手段を組み合わせます。
元栓直下に付けると、ユニットの水圧は下がりませんか
ほとんど下がりません。減水率は約5%で、水圧と水量はほぼ変わりません。タービンの水量も、いまの使い心地のままです。
いま使っている据置型の装置は外せますか
はい、取り外しにも対応しています。残して併せて使うこともでき、その場合はユニットと装置のメーカーの指示を確かめて決めます。
費用はいくらですか
本体は20Aが350,000円(メーカー希望小売価格498,000円)、25Aが600,000円(税抜)、工事費は50,000〜80,000円です。電源と消耗品がないので、設置したあとに続く費用はありません。
保証は何年ですか
計10年です。メーカー保証2年と筆頭正規特約店 株式会社ライヴスの延長保証8年を合わせたもので、窓口は当社ひとつです。
この分野の、くわしい記事
- ポセイドンとUFB DUAL®の違い|方式と使い方の比較
- 歯科でナノバブルは本当に効くのか|給水配管で起きる変化
- 歯科のフラッシングは何分か|患者ごとの20〜30秒と、朝・休診日明けの通水
- 歯科のユニットチューブの汚れ|原因と交換時期、汚れを付きにくくする方法
- 歯科の治療水装置のランニングコスト|10年の費用で比べる
- 歯科の給水装置の効果を確認する|導入後、いつから、どこを見るか
- 歯科の給水配管のバイオフィルム|付きやすい場所と抑える方法
- 歯科の訪問診療で使う水|持ち出す水の管理
- 歯科ユニットの詰まりの修理費|止まった予約まで含めた損失と予防
- 歯科ユニットウォーターライン除菌装置の方式|3つの方式を比べる
- 歯科医院の元栓型1台で届く院内の給水の範囲|ユニット・洗面・器具洗浄の水
- 歯科医院の水回りの清掃時間を短くする|スタッフの手間を減らす
この記事に書いていないことは、直接お聞かせください。
お気軽にお問い合わせください。


