この記事の結論
歯科医院の清掃で時間がかかるのは、スピットンと排水口、バキュームまわり、器具洗浄のシンクといった水を使う場所です。流したあとに残った汚れが乾いて層になり、日を追うごとにこする回数が増えていくためです。
元栓型で院内の水を汚れが付きにくい性質にしておくと、清掃の手順はそのままで、汚れが固着しにくく落としやすくなることが期待できます。1回の清掃にかかる時間と、こする回数が減ります。設置の前後に場所ごとの分数を測れば確かめられます。
診療のあとの片付けと閉院前の清掃に時間がかかり、スタッフの負担を減らしたいと考えている歯科医院の院長先生とチーフの方に向けて書きました。
手間がかかっている場所
歯科医院の清掃は、待合から診療室、技工のスペースまで広く散らばっていますが、時間を食っているのは水を使う場所です。道具を持ち替え、手袋を替え、こすって流すという動きが、そこに集中します。
床や棚の拭き掃除は、面積が同じなら毎日ほぼ同じ時間で終わります。水を使う場所は、その日の患者さんの数と、前の日までに残った付着の量で時間が変わるので、片付けが読みにくい仕事になります。
- スピットン:患者さんごとに流し、一日の終わりに縁と排水口をこする
- バキュームまわり:吸引のラインと、その受け口の汚れ
- 器具洗浄のシンク:つけ置きの容器と、シンクの底・排水口
- 手洗いと洗面:蛇口の根元と、ボウルの縁
- 掃除用のシンク:モップやバケツを洗う場所
汚れの付き方
水を使う場所では、流したあとに残った水と汚れが、乾くまでのあいだに器具の表面に付いていきます。スピットンの縁やシンクの排水口は、水が流れて止まることを一日に何度も繰り返すので、付いては乾くことを重ねて層が育ちやすい場所です。
層になった汚れは、スポンジでなでるだけでは落ちなくなり、ブラシでこする回数が増えていきます。とくに閉院前の清掃は、一日分の付着をまとめて落とす作業になるので、患者さんの多かった日ほど長引きます。汚れの付き方を変えずに時間を減らそうとすると、手を抜くか、人を増やすかのどちらかになってしまいます。
くわしいご案内歯科ユニットの給水管理|休診日明けの水も清潔に保つ
ウルトラファインバブルを含んだ水で軽くなる範囲
当社が扱う UFB DUAL® は、水道の元栓直下に取り付けて、院内の水をまとめてウルトラファインバブル水にする設備です。スピットンを流す水、バキュームに吸わせて流す水、器具洗浄のシンクの水、手洗いの水が、すべて同じ水になります。
ウルトラファインバブルは直径1マイクロメートル未満の泡で、マイナスの電気を帯びています。水をはじく性質の汚れに寄って、壁への付き方を弱めるので、流したときに離れやすく、残っても層になりにくい状態に向かいます。すでに付いている汚れも付着力が弱まり、少しずつ剥がれやすくなります。変わるのは、こすったときに一度で落ちるかどうか、という手応えです。
減水率は約5%で、水圧と水量はほぼ変わりません。スピットンの給水の勢いも、シンクの水の出方もいまのままなので、清掃の手順を覚え直す必要はありません。
これまでどおり続ける清掃
ウルトラファインバブルを含んだ水になっても、清掃そのものは続けます。スピットンを患者さんごとに流すこと、閉院前に縁と排水口をこすること、バキュームのラインをユニットのメーカーが指示する洗浄剤と間隔で洗うこと。どれも院内の手順として残ります。
ウルトラファインバブルの働きは、汚れを剥がれやすく付きにくくする物理的なもので、消毒の代わりにはなりません。消毒が要る場所は、これまでどおり消毒剤で行います。変わるのは、清掃で落とす汚れの量と、落とすのにかかる時間です。
導入した場合の運用
運用で変えることは、ほとんどありません。設置したあとに操作する部品も、交換する消耗品もないので、スタッフの仕事は増えません。設置の前に、器具のつけ置きのあとにこする回数や、ユニットのチューブの内側の汚れを一度記録しておき、数か月後に同じ手順で比べると、変化を院内の数字で確かめられます。
器具の予備洗浄やつけ置きの手間は「歯科の滅菌コストと人手を減らす|器具洗浄を水から見直す」で、消耗品の発注と在庫管理の雑務は「歯科スタッフの雑務を減らす|消耗品の発注と在庫管理をなくす」で扱っています。
本体は20Aが350,000円(メーカー希望小売価格498,000円)、25Aが600,000円(税抜)で、工事費は50,000〜80,000円です。
| 場所 | 設置の前に測ること | 数か月後に比べること |
|---|---|---|
| 器具洗浄のシンク | つけ置きのあとにこする回数 | 同じ回数 |
| ユニットのチューブ | 交換のときの内側の汚れ | 次の交換のときの内側の汚れ |
よくあるご質問
清掃の回数は減らせますか
同じ手順のまま、汚れが落ちるまでの時間とこする回数が減ります。毎日の清掃はいまの手順で続け、設置の前後に時間を測って確かめます。
バキュームの汚れにも関係しますか
はい、バキュームに吸わせて流す水も元栓の先の水なので、同じ水になります。ラインの洗浄は、ユニットのメーカーが指示する洗浄剤と間隔で続けます。
スタッフの作業は増えますか
増えません。操作する部品も交換する消耗品もなく、いまの手順のまま使えます。
スピットンの水の勢いは変わりますか
ほとんど変わりません。減水率は約5%で、水圧と水量はほぼそのままです。スピットンの給水も、いまの出方のままです。
費用はいくらですか
本体は20Aが350,000円(メーカー希望小売価格498,000円)、25Aが600,000円(税抜)、工事費は50,000〜80,000円です。設置したあとに続く費用はありません。
清掃を外部に頼んでいる場合も意味がありますか
あります。外部に頼んでいる場合も、診療中のスピットンやシンクの片付けは院内で行います。その手間と、外部の清掃で落とす汚れの量の両方が、ウルトラファインバブルを含んだ水の影響を受けます。
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