この記事の結論
内見での水回りの印象は、いま付いている汚れと、清掃のあと汚れが戻ってくる速さの2つで左右されます。いまの汚れは退去時や募集中の清掃で落とし、戻る速さは、元栓に付けて汚れの付着力を弱める水の設備で遅らせる、という分担で清潔感を保ちます。
空室が続いた部屋のにおいは、多くの場合、排水口のトラップに溜まった水(封水)が蒸発して、下水の空気が上がってくるものです。案内の前日に各所の蛇口とシャワーを1分ほど流して水を張り直しておくと、においは収まります。
内見で水回りの印象を落としていないか気になるオーナーさま向けに、見られている場所、空室のあいだに起きること、案内の前日にやることを順番に整理しました。
内見で水回りが見られるのは、生活を思い浮かべる場所だから
ご存じのとおり、内見で居室は家具を置いた姿を想像しながら見られますが、水回りはそのまま使うものとして見られます。洗面台や浴室のいまの状態が、入居後の毎日としてそのまま受け取られます。
そのため水回りで引っかかると、間取りや家賃の条件が合っていても、候補から外れることがあります。
見られている4か所と、見られ方
内見で目が止まりやすい場所は、ある程度決まっています。場所ごとに原因を分けておくと、手の打ち方が決まります。
| 場所 | 目が止まるところ | 原因 | 対処 |
|---|---|---|---|
| 洗面台 | ボウルの内側の白い跡、蛇口の根元 | 水道水が乾いたあとに残るミネラルと、飛び散り | 清掃で落とす。戻りにくくする |
| 浴室 | 排水口の周り、床の目地、ゴムパッキン | 皮脂と石けんかすの残り、湿気 | 清掃と、黒ずみは張り替え |
| 台所 | シンクの水滴の跡、排水口のかご、においの有無 | 油分と食べ物の残り | 清掃で落とす。戻りにくくする |
| 洗濯機置き場 | 排水のにおい、防水パンの中のほこり | 封水の蒸発と、たまったほこり | 通水と清掃 |
印象は、2つの要素でできています
1つは、いま付いている汚れです。これは清掃で落ちます。退去のときの清掃と、募集期間が長くなったときの再清掃で対応する範囲です。
もう1つは、汚れが戻ってくる速さです。清掃した直後がいちばん良い状態で、そこから日が経つほど落ちていきます。募集が長引くほど内見のときの状態が悪くなるのは、この2つ目が関わっているからです。
対策も2つに分かれます。1つ目は清掃の回数を増やすことです。効果はありますが、回数ぶん費用がかかり、空室のあいだ払い続けることになります。2つ目は、汚れが戻ってくるまでの時間を延ばすことで、ここを設備が受け持ちます。
空室のあいだに起きること
ご存じのとおり、空室の部屋でにおいが出る原因の多くは排水口の封水です。排水のトラップに溜まった水が下水側の空気を止めていて、使われないと蒸発してなくなります。
浴室、洗面、台所、洗濯機置き場、それぞれにトラップがあります。数か月空いた部屋では、全部のトラップが乾いていることもあります。案内の直前に窓を開けても、においの元が下水側なので消えません。
案内の前日には、次の4つを済ませておきます。
- 各所の蛇口とシャワーを1分ほど流し、トラップに水を張り直す
- 浴室と洗面の排水口のかごを外して、たまったものを取る
- 窓を開けて空気を入れ替える(30分あれば足ります)
- 水滴の跡を拭き取る。乾いてから案内に入る
もう少し詳しく:長く空いている部屋でやっておくこと
募集が長くなりそうなときは、月に1回の通水を清掃の予定に組み込みます。管理会社さまが巡回している建物なら、巡回のついでに回してもらう形が現実的です。
通水にはもう1つ意味があります。長く水を流していない給水管の中の水は、鉄や銅の成分が溶け出しやすい状態になります。案内の前に流しておくと、蛇口を開けたときの色とにおいの心配が減ります。
設備で変わるのは、戻ってくる速さです
汚れの戻りが遅くなる理由は、泡の性質にあります。ウルトラファインバブルは直径1マイクロメートル未満の泡で、マイナスの電気を帯びています。洗面ボウルや排水口の皮脂・石けんかすに吸着して付着力を弱め、流す水で落ちやすくします。元栓に1台取り付ければ、台所・洗面・浴室・洗濯機の水すべてが対象です。
まず、汚れが付きにくくなります。次に、排水口のぬめりとにおいが出てくるまでの時間が延びます。その結果、内見に使える状態を保てる期間が長くなり、再清掃の回数を減らせる可能性が出てきます。
退去のときにも同じことが起きます。入居中に汚れの進み方が緩やかであれば、原状回復で落とす範囲が小さくなります。清掃の見積書に並ぶ項目が減るということです。
いま付いている水垢は、導入した翌日に落ちるものではなく、時間をかけて剥がれやすくなっていきます。内見に間に合わせるなら、清掃で落としてから、戻りにくい状態を保つ順番です。ゴムパッキンに入り込んだ黒ずみと浴槽の傷は、清掃でも設備でも戻りません。ここは交換と張り替えの範囲です。
給水の方式で、取り付ける位置が変わります
受水槽を持たない増圧直結方式の建物なら、水道メーターの二次側が取り付け位置です。増圧ポンプとの並び順だけ、先に給水設備図で見ておきます。
受水槽のある建物では、設備を水道メーターと受水槽のあいだに付けます。工事の最中も各戸の蛇口から槽の水が出るので、入居中の部屋があってもお知らせは短くて済みます。
工事の時間は3時間から半日です。断水は1〜2時間で、配管を切ってつなぎ込むとき、接着剤が固まるまで水を通せないためです。各戸への立ち入りはなく、作業は水道メーターの周りだけで終わります。
費用と保証
内見対策の費用として見ると、支払いは導入時の1回です。20Aなら UFB DUAL® の当社販売価格350,000円(メーカー希望小売価格498,000円)に工事費50,000〜80,000円で、総額400,000〜430,000円です。25Aは600,000円(同850,000円)、40A・50Aは2,500,000円・3,500,000円(オープン価格、工事費150,000円程度)です(税抜)。
元栓に1台なので、戸数で割った額が1戸あたりの負担です。空室1か月の家賃と並べてみると、判断しやすくなります。
保証はメーカー2年に筆頭正規特約店 株式会社ライヴスの延長8年を合わせた計10年で、募集が何度続いても、その間の問い合わせ先は当社ひとつです。
よくあるご質問
空室の部屋でにおいが出るのはなぜですか
排水のトラップに溜まっている水が蒸発して、下水側の空気を止める蓋がなくなるためです。案内の前日に各所の蛇口とシャワーを1分ほど流して水を張り直すと止まります。窓を開けるだけでは元が残ります。
通水してもにおいが消えないときは、どうすればよいですか
封水以外に原因がある可能性が高いので、排水の点検を依頼します。排水管の詰まり、トラップの部品の劣化、配管の継ぎ目からの漏れなどが考えられます。管理会社さまに、どの排水口からにおうかを伝えると、点検の範囲を絞れます。
設備を導入すれば、清掃は要らなくなりますか
いいえ、清掃は引き続き要ります。いま付いている汚れは清掃で落とします。設備が受け持つのは、落としたあとに汚れが固着しにくくなり、戻ってくるまでの時間が延びる部分です。
入居中の部屋があっても工事はできますか
できます。作業は水道メーターの周りだけで、各戸への立ち入りはありません。断水は1〜2時間で、受水槽のある建物では各戸の断水もありません。
1棟あたりの費用はいくらですか
20Aで総額400,000〜430,000円、40Aは本体2,500,000円に工事費150,000円程度です。台数は戸数では増えず、引き込み1系統につき1台です。税抜の金額で、製品代と工事代を分けてお見積もりを出します。
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