決裁で聞かれるのは4つです。いくら下がるか、何年で戻るか、保証はどうなるか、うまくいかなかったらどうなるか。
この4つを1枚に収め、根拠になる資料を後ろに付けます。実測の計画まで書いてあると、2回目の決裁が早く進みます。
お見積もりは無料です。製品代と工事代を分けてお示しし、お見積もり以上の金額はいただきません。
空調の省エネを本部や役員に上げる立場のご担当者さまに向けて、決裁を通すためにそろえる材料と、その並べ方を書きました。
決裁で聞かれるのは4つです
技術の説明を厚くしても、決める人が見ているのは別のところです。順番はだいたい決まっています。
- いくら下がるのか(年間の金額)
- 何年で戻るのか(投資回収の年数と、その条件)
- メーカー保証はどうなるのか
- 思ったほど効かなかったとき、何が起きるのか
1枚にまとめる構成
4つの問いに答える欄を先に作り、そこへ数字を入れていきます。1枚に収めておくと、会議でそのまま読み上げられます。
| 欄 | 書くこと |
|---|---|
| 目的 | 対象設備の年間の電気代と、下げる金額 |
| 対象 | 機器の型式・台数・稼働時間・設置年 |
| 投資 | 本体と工事のお見積もり(製品代と工事代の内訳) |
| 効果 | 年間の削減金額と、CO2削減量 |
| 回収 | 年数と、その条件(稼働時間・電気代の単価) |
| 万一のとき | 原状復帰の取り扱いと、取り外す手順 |
| 段取り | 一部の設備で実測してから広げること |
| 次の決裁 | 広げる範囲と、その判断の時期 |
削減金額の出し方
金額は、対象機器の年間の消費電力量に電気代の従量単価をかけ、そこに削減率を当てて出します。単価は直近の請求書の数字をそのまま使います。契約と時期で動くので、古い単価を使うとずれます。
書くときは、条件を数字の隣に置きます。「24時間動く冷凍設備1台で、年間◯円」という形です。率だけを書くと、必ず条件を問い返されます。メーカーが公表している消費電力の削減率は最大35%で、これは条件がそろった設備での上限です。
回収年数の出し方
投資の額を、年間の削減金額で割ります。効いてくるのは、機器の規模、稼働時間、電気代の単価の3つだけです。
1日12時間以上、または24時間動いている設備では、投資回収の目安は約2〜3年です。稼働の短い事務所の空調では減る額が小さくなるため、その設備は対象から外して資料を作ります。対象を絞ったほうが、数字が強くなります。
くわしいご案内業務用空調の電気代は、いくら下げられるのか|削減率の見方・投資回収・メーカー保証の扱い
保証と、万一のときの取り扱い
決裁でいちばん止まりやすいのがここです。既存の冷媒配管に手を入れるためです。当社は、万一 α-HT® が原因で機器が故障した場合、冷媒の回収から元の配管構成への復旧まで、原状復帰の費用を負担します。この取り扱いを書面でお出しするので、資料に添付できます。
あわせて、お手元のメーカーの保証書で年数と対象の範囲を確かめます。メーカーへの確認も当社が窓口になります。工事は冷凍保安規則に準じて有資格の施工者が行い、作業報告書と施工完了報告書が記録として残ります。
一部で実測してから広げるという段取り
資料に段取りを書いておくと、決裁の性質が変わります。全館・全店への投資を一度に決めるのではなく、限られた範囲への投資と、その結果を見てからの判断に分かれるからです。1回目の金額が小さくなり、通しやすくなります。
実測では、分電盤で消費電力を記録し、外気温と室内機の吹出・吸込温度も取ります。設置の前と後で条件の近い日を選んで並べ、日別の推移をまとめた評価レポートにします。2回目の決裁では、この数字が根拠になります。売り手の資料ではなく、自社の設備で取った数字です。
全店・全館に広げるときの前提
1か所の結果に台数や店舗数を掛けると、実際とずれます。機器の型式、台数、稼働時間、液管の太さが場所ごとに違うからです。条件の近いグループに分け、グループごとに金額を出します。
効果が小さい設備は、はっきり外します。短時間しか動かさない事務所、5馬力以下の小型機、二分(6.35mm)の配管の機器、吸収式・ターボ式の冷凍機。この線引きが資料に書いてあると、数字の信頼が上がります。
添付する資料
1枚の後ろに付けるのは次の5つです。ここまでそろえば、追加の質問はほとんど出ません。
- 条件を明記した試算(削減金額・CO2削減量・投資回収年数)
- 型式の選定(液管の太さと、割り当てた型式)
- 実測の計画(測定点・期間・比べる日の条件)
- 工事の工程と、設備を止める範囲と時間
- お見積もり(製品代と工事代の内訳)と、原状復帰の取り扱いの書面
よくあるご質問
稟議の資料は作ってもらえますか
試算、型式の選定、実測の計画、工事の工程、原状復帰の取り扱いの書面をお出しします。これらをそのまま添付できる形でお渡しします。社内の様式に合わせて並べ替えることもできますので、書式をお送りください。
1回目の決裁はいくらになりますか
一部の設備に限った設置と実測の分だけなので、全体への投資よりも小さくなります。対象を1系統や1店に絞り、内訳の分かれたお見積もりでお出しします。広げる判断は、評価レポートが出てからです。
回収年数は何を根拠に書けますか
投資の額と、年間の削減金額です。1日12時間以上、または24時間動いている設備では、投資回収の目安は約2〜3年です。資料には、稼働時間と電気代の単価という条件を数字の隣に書きます。
役員から「本当に効くのか」と聞かれたら
公表値ではなく、実測の計画をお見せするのがいちばん早いです。どこに何を付け、いつからいつまで測り、どの条件の日どうしを比べるか。この計画が先に決まっていれば、結果の解釈で揉めません。
補助制度を資料に書けますか
制度は年度ごとに対象と経費の範囲が変わるため、その年度の公募要領で確かめたうえで書きます。当社のお見積もりは製品代と工事代の内訳が分かれているので、内訳の分かれた見積もりが必要な申請にも使えます。
この記事に書いていないことは、直接お聞かせください。
ご相談とお見積もりは無料です。製品代と工事代を分けてお示しし、お見積もり以上の金額はいただきません。


