この記事の結論
滅菌を外注するか院内で続けるかは、外注の月額料金の10年分と、院内の滅菌器・洗浄機の購入費に修理と手入れの10年分を足した額を並べて決めるのが確かです。外注では、受け渡しの間隔に応じて手元の器具のセットを買い足すことがあるので、その費用も外注の側に入れます。
予備洗浄、ユニットの水、手洗い、清掃といった水回りはどちらを選んでも院内に残るので、両方の案に同じ額を載せ、10年の予算として見ておきます。
器具の滅菌を外部に任せるか、院内で続けるかを考えている歯科クリニックの院長先生に向けて、10年で並べるための費目を整理しました。
外注で無くなるもの
滅菌を外部の業者に任せる方法は、制度の上でも一つの体制として扱われています。歯科初診料の施設基準の届出に使う様式(厚生労働省 保医発0305第7号 別添7 様式2の6)では、滅菌の体制を「診療室内に設置した滅菌器を使用」「外部の業者において滅菌」などから選ぶ形になっています。
外注にすると、院内で滅菌器を運転する時間、包装して記録する作業、滅菌器と包装の資材を置く場所が要らなくなります。滅菌器の買い替えや修理の費用も、院内の予算から外れます。
院内で続くもの
外注にしても、器具は院内で使われ、院内から送り出されます。使い終わった器具をどこまで院内で処理してから渡すかは、外注先の指示で決まります。汚れを落としてから渡す手順なら、予備洗浄のシンクとその水は院内に残ります。
器具の処理のほかにも、水回りの仕事はそのまま残ります。ユニットの給水、患者さんのうがいの水、手洗い、スピットンと排水口の清掃。どれも外注の対象にはならない、院内の水の管理です。
外注にすると、器具を受け渡す日程に合わせて、院内に置いておく器具の数も考え直すことになります。受け渡しの間隔が空くほど、手元に要る器具のセットは増えます。この器具の買い足しも、外注の案の費目に入れておきます。
くわしいご案内器具の洗浄と滅菌にかかる人手とコストを、水の側から見直す
設備とスペースの費用
院内で続ける場合の設備は、滅菌器、器具の洗浄機、予備洗浄のシンクです。それぞれに買う費用、修理の費用、置き場所が要ります。洗浄機と滅菌器はどちらも水と熱を使う機械で、スケールが付けば手入れの時間もかかります。
院内で続ける案では、機械の更新の時期も10年の中に入ってきます。買い替えの予定を先に置いておくと、外注の料金と並べたときの差がはっきりします。外注でも院内でも共通して残るのが、院内に水を送る給水の設備です。当社が扱う UFB DUAL® は水道の元栓に取り付ける設備で、診療フロアに置き場所を取りません。電源も薬剤も要らず、可動部と消耗品がないので、置いたあとに続く費用もありません。
10年で並べたときに残る差
比べるときは、それぞれの案の10年の合計を出します。期間を10年にそろえるのは、設備の買い替えの周期と、保証の年数を同じ物差しで見るためです。外注なら毎月の料金を120か月分。院内なら設備の購入費に、修理・手入れ・資材の年額を10倍して足します。どちらの案にも、院内に残る水回りの費用を同じように加えます。
下の表は、自院の数字を入れて使う形です。水回りの行は、どちらの案でも同じ金額が入るので、差には響きません。ただし、水回りに続く費用がある設備を選ぶと、その年額がどちらの案にも10年分乗ります。
| 費目 | 外注する案 | 院内で続ける案 |
|---|---|---|
| 滅菌にかかる費用 | 月額の料金 × 120か月 | 滅菌器・洗浄機の購入費 + 修理と手入れの年額 × 10 |
| 人の時間 | 受け渡しの準備 | 運転・包装・記録 |
| 置き場所 | 受け渡しの箱の置き場 | 滅菌器・洗浄機・資材の置き場 |
| 水回り(UFB DUAL® の場合) | 25Aで65〜68万円(本体と工事費。10年で増えない) | 25Aで65〜68万円(本体と工事費。10年で増えない) |
税抜。水回りの行は、UFB DUAL® の25Aの本体600,000円と工事費5〜8万円の合計。
どちらを選んでも院内に残る水回り
外注にするか院内で続けるかは、主に器具の量、スタッフの人数、置き場所で決まり、受け渡しの間隔が診療の予定に合うかどうかも判断に入ります。どちらを選んでも、院内に残る水回りは変わりません。その水回りの費用を、続く費用のない形にしておくと、どちらの案で10年を組んでも見通しが立てやすくなります。
UFB DUAL® の保証は計10年(メーカー保証2年と筆頭正規特約店 株式会社ライヴスの延長保証8年)で、比べる期間の10年と重なります。減水率は約5%で、予備洗浄やユニットの水の出方はいまのまま。外注に切り替えた場合も、院内に残る手順を変えずに使えます。
よくあるご質問
滅菌の外注は施設基準の届出で認められますか
はい。届出の様式(別添7 様式2の6)では、滅菌の体制を「外部の業者において滅菌」から選べる形になっています。届出の中身は、地方厚生局の案内で確かめてください。
外注にすれば院内の水回りの手間はなくなりますか
いいえ。ユニットの給水、手洗い、清掃、返却前の予備洗浄といった水回りは院内に残ります。この部分は外注でも院内でも同じように続きます。
10年で比べるには何を集めればよいですか
外注の月額、院内の設備の購入費と修理・手入れの年額、水回りの設備の費用です。表の形に入れれば、そのまま10年の合計が出ます。
水回りの設備に続く費用はありますか
UFB DUAL® は電源・薬剤・消耗品がないので、続く費用はありません。25Aなら本体と工事費の65〜68万円(税抜)が10年の合計です。
保証は何年ですか
計10年です。メーカー保証2年と株式会社ライヴスの延長保証8年を合わせたもので、窓口は当社ひとつです。
外注にしたら、器具の数は変わりますか
受け渡しの間隔によっては、手元に置く器具のセットを増やすことになります。その買い足しの費用も、外注の案に入れて10年で比べます。
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