冷凍機の電気は、圧縮機、ファン、除霜の3か所で使われます。大半を占めるのは圧縮機で、熱を捨てる側と受け取る側の効率がそのまま圧縮機の仕事量になります。
手を入れる順番は、霜と汚れ、次に熱をやり取りする面です。どこが効いたかは分電盤で電流を測れば分かります。
冷凍機・冷蔵設備の電気代を下げるよう言われた設備のご担当者さまに向けて、機器の中で電力がどこに使われているのか、どの部分に手を入れられるのかを分けて書きました。
電力の内訳(圧縮機・ファン・除霜)
冷凍機の消費電力は、大きく3つに分かれます。冷媒を圧縮する圧縮機、熱を運ぶ風を送るファン、そして霜を溶かす除霜です。このうち金額を左右するのは圧縮機で、冷媒を循環させるために動き続けています。
圧縮機の仕事量は、庫内から取る熱と、外へ捨てる熱の両方で決まります。捨てる側がうまくいかないと、同じ庫内温度を保つために長く動くことになります。つまり内訳を見るときは、圧縮機そのものではなく、その前後にある熱のやり取りを見ることになります。
| 使われ先 | 仕事 | 効き方 |
|---|---|---|
| 圧縮機 | 冷媒を圧縮して循環させる | 熱のやり取りが鈍ると稼働が伸びる |
| ファン | 凝縮器と蒸発器に風を送る | 風の通り道がふさがると熱が運べない |
| 除霜 | 蒸発器に付いた霜を溶かす | 回数と時間が増えると電気と温度の戻しが増える |
効率を落とす3つの原因
1つ目は、熱をやり取りする面に何かが挟まることです。外側はほこりと油分、内側は冷媒と一緒に回る冷凍機油です。どちらも薄い層で、熱の受け渡しを鈍らせます。
2つ目は、熱を捨てる側の条件です。凝縮器の周りに風が抜けないと、冷媒を凝縮させる温度が上がり、圧縮機の仕事が増えます。3つ目が霜です。蒸発器に霜が付くと、庫内の熱を冷媒へ渡す面がふさがります。
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除霜の回数が効いている場合
除霜は、熱を入れて霜を溶かす仕組みです。電気ヒーターでもホットガスでも、そのあいだは冷やすのを止めて庫内の温度が上がるため、終わったあとに戻すための電力も要ります。回数が必要以上に多ければ、その分がまるごと無駄になります。
見るのは、除霜の回数、1回の時間、開始の条件です。時間で決めている設定を、霜の付き方で決める方式に変えられる機器もあります。庫内の温度記録を見て、除霜のあとに戻るまでの時間が長くなっていれば、霜以外の原因が重なっています。
熱をやり取りする面に手を入れる
外側の汚れは清掃で落とせます。落としても戻らない分が残るのは、面の内側です。冷凍機の配管の中では、冷媒に混じって冷凍機油が回っていて、この油が面に残ると熱の受け渡しが鈍ります。清掃では届かない場所です。
当社が扱う α-HT® は、冷媒配管の高圧管(液管)にインラインで接続する流体攪拌装置で、通り抜ける冷媒と冷凍機油を攪拌して細かくし、面に油が残りにくい状態をつくります。冷媒を入れ替える装置ではありません。対象は冷凍機(冷蔵・冷凍)、チラー、パッケージ空調機などで、吸収式とターボ式の冷凍機は対象外です。冷媒は R404A・R407C・R410A・R32 といった業務用で一般的なフロン冷媒に対応します。
配管の太さで型式が決まります
選定に使うのは液管の太さです。三分(9.52mm)と四分(12.70mm)は α-HT®1000、五分(15.88mm)は α-HT®1000X、六分(19.05mm)は α-HT®1000X を2本並列にします。二分(6.35mm)には取り付けられません。
測って確かめる
冷凍機は季節と在庫量で負荷が動くので、感覚では効果が分かりません。分電盤のブレーカー電線のうち最も電流値の高い線にクランプを取り付け、電流ロガーで消費電力を記録します。あわせて外気温と庫内温度を取り、条件の近い日を選んで前後を並べます。
この記録があると、除霜の設定を変えたとき、清掃をしたとき、装置を足したときのそれぞれで、何がどれだけ効いたかを分けて説明できます。計測器はメーカーからの貸与品で、分電盤での作業は絶縁手袋を着けて施工者が行います。
よくあるご質問
冷蔵と冷凍では、効き方が違いますか
どちらも冷媒を循環させる機器なので、熱のやり取りが鈍ると圧縮機の稼働が伸びる点は同じです。温度差が大きい冷凍側のほうが圧縮機の負担が大きく、24時間動いていることが多いため、年間の金額としては差が出やすくなります。
除霜の設定は自分で変えられますか
機器によって変えられる範囲が違います。制御盤で回数と時間を設定できるものもあれば、基板の交換が必要なものもあります。設定を変えたら、庫内温度の記録と消費電力を必ず前後で比べてください。
古い冷凍機でも対象になりますか
対象になります。設置から年数がたった機器は、効果が出やすい条件のひとつです。ただし部品の手配が難しくなっている機器では、更新の計画と並べて考えたほうがよい場合があります。型式と製造年をいただければ判断の材料をお出しします。
電気代はどれくらい下がりますか
メーカーが公表している消費電力の削減率は最大35%です。冷凍機は動いている時間が長いため、削減率が同じでも金額は大きく動きます。型式・台数・稼働時間・従量単価をいただければ無料シミュレーションで算出します。
冷媒を入れ替える必要はありますか
ありません。工事では冷媒を一度回収し、装置を接続して耐圧気密試験と真空乾燥を行ってから、回収した冷媒をそのまま戻します。冷媒を買い足す前提の工事ではなく、回収した冷媒を再充填するので破壊処理も不要です。
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ご相談とお見積もりは無料です。製品代と工事代を分けてお示しし、お見積もり以上の金額はいただきません。


