空室と家賃下落の打つ手|設備で選ばれる物件に変える

空室と家賃下落の打つ手|設備で選ばれる物件に変える

この記事の結論

空室と値下げが続いて打つ手がないときは、まず値下げを10年分の金額にして比べてください。1室5,000円の値下げを24戸で10年続けると14,400,000円になり、元栓直下に付ける水の設備(24戸の建物で40Aなら総額2,650,000円、税抜)と比べると、判断の規模が分かります。

流れが変わるのは、清掃・照明・募集写真といった基本の水準が整っていて、募集図面にほかの物件にない設備を1行書け、その文面を仲介会社さまにも渡せている、という3つがそろったときです。設備で選ばれる理由が1行増えれば、値下げを続けずに済む状態を作れます。

空室が長引き、家賃も下げ続けているオーナーさま向けに、いま起きていることを金額に直し、流れを変える条件をまとめました。

目次

いま起きていることを、金額に直す

空室が出ると家賃を下げ、収益が落ちて次の手が打てず、また魅力が落ちる。この順番に入ると、毎年少しずつ下がっていきます。

この流れから抜けるには、値下げを1か月の差ではなく10年の差で見ることです。一度下げた家賃は、次の更新まで戻せないためです。

1室あたりの値下げ額 1戸で年間 24戸で年間 24戸で10年
3,000円 36,000円 864,000円 8,640,000円
5,000円 60,000円 1,440,000円 14,400,000円
8,000円 96,000円 2,304,000円 23,040,000円

この表は計算の例です。ご自身の戸数と値下げ額を入れて確かめてください。

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もう少し詳しく:設備の総額と比べる

24戸の建物に40Aを1台導入する総額は2,650,000円です。5,000円の値下げを24戸で10年続けると14,400,000円になります。

フリーレントや礼金なしも、同じく10年で見ます。一度出した条件は次の募集でも期待されて戻しにくく、支出として残り続けます。導入した設備は建物に残りますが、募集条件は残りません。

流れが変わる条件は3つ

次の3つがそろうと、募集図面の段階で比べてもらえる側に戻れます。設備は、そのうちの1つです。

条件1:当たり前の水準が満たされている

共用部が汚れている、鍵や照明が壊れている、募集の写真が暗い。この段階では、どんな設備を足しても比べてもらえません。先に直すのはこちらです。

費用のかからない順に手を付けます。清掃、共用部の照明、募集写真の撮り直し。ここまでで反響が変わるなら、設備の判断はそのあとで足ります。

条件2:募集図面に書ける設備がある

内見まで進まない物件は、図面の段階で外されています。だから足すものは、図面に1行として書けるものに限ります。

人気設備の上位は、近隣も導入しています。導入した時点で横並びに戻るので、まだ載っていない欄に置けるものを探します。水回りは、その欄が空いています。

条件3:書く文面が用意されている

図面に書ける設備を導入しても、文面がなければ伝わりません。設備欄の空きか備考に置く文面を、導入と同時に作ります。

効き目をうたう言葉は入れません。書くのは対象の範囲だけにして、感想は内見で確かめてもらう形にします。

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募集の文面の例

そのまま使える形の例です。仲介会社さまに渡すメモまで同じ文面にしておくと、説明が食い違いません。

  • 設備欄・備考:全戸ウルトラファインバブル水(元栓型/台所・洗面・浴室・洗濯)
  • 内見での一言:建物の元栓直下に1台取り付けているので、この部屋のどの蛇口も同じ水です
  • 仲介会社さまへのメモ:各戸の器具ではなく共用部の設備です。入居者さまの操作と管理は要りません
  • 更新の案内:設備として残るものなので、次の更新でも条件は変わりません
もう少し詳しく:図面に書くのは設備の名前と範囲

図面には、設備の名前と対象になる範囲を書きます。

図面で範囲を伝え、内見で水そのものに触ってもらう。役割を分けておくと、仲介会社さまも説明しやすくなります。

元栓型1台で、建物全体が対象になります

設備を付ける場所は、水道メーターのすぐ後ろ(二次側)の1か所です。台所・洗面・浴室・洗濯機と、元栓から先の水はすべてウルトラファインバブルを含んだ水になります。

泡の直径は1マイクロメートル未満と小さく、水の中を浮き上がらずに長くとどまります。そのため、元栓型の1台で建物の端の部屋の蛇口まで届きます。

各戸に配る設備と違って、戸数が増えても1台です。紛失も持ち去りもなく、入退去のたびに確認する項目も増えません。

費用と工事の条件

経営が厳しい段階では、工事で空室を作れません。この工事は共用部だけで終わるので、満室のまま進められます。

建物の引き込みが25Aなら総額650,000〜680,000円、40Aなら2,650,000円(いずれも税抜)です。口径ごとの価格と工事費は、一棟まるごとの導入費用の記事にまとめています。

  • 断水は1〜2時間(配管をつなぐ接着剤が固まるまで水を通せないため)
  • 受水槽のある建物では、槽の水があるうちは各戸で水を使えます
  • 各戸への立ち入りはありません
  • 工事全体は3時間〜半日
もう少し詳しく:導入後に毎年かかるもの

ありません。電源も薬剤も消耗品もないので、10年間の総額は最初の1回と同じです。

毎年の費用がないぶん、10年間で気にかけるのは保証だけです。メーカー2年と筆頭正規特約店 株式会社ライヴスの延長8年を合わせた期間、窓口は当社ひとつです。

よくあるご質問

値下げをやめて設備を導入する、という順番でよいですか

その前に、清掃・照明・募集写真といった基本の水準が満たされているかを確かめます。それで反響が変わるなら、そちらが先です。変わらないなら、募集図面に書ける設備を検討する段階です。

空室は埋まりますか

家賃・写真・立地の条件が近隣と近い物件では、設備の1行が決め手になる場面があります。募集図面で比べてもらえる材料が1つ増えるからです。近隣の図面を10件見て、同じ設備が何件に載っているかを数えると、差になるかどうかが分かります。

家賃を上げられますか

いまの相場と募集条件によります。設備の分を家賃に乗せるより、下げ続けるのを止める使い方のほうが金額として大きくなることがあります。本文の表で確かめてください。

どのくらいで変わりますか

募集の反響は、図面を書き替えた次の募集から見られます。水回りの汚れの付きにくさは、数か月の単位で掃除の手ごたえから変わります。

満室に近い建物でも導入できますか

導入できます。各戸への立ち入りがなく、断水は1〜2時間なので、空室を待つ必要がありません。受水槽のある建物では、工事のあいだも、受水槽に貯まっている水があるうちは、入居者さまはふだんどおり水を使えます。

アリージェンス合同会社 代表 沼倉孝秀

沼倉 孝秀(ぬまくら たかひで)

アリージェンス合同会社 CEO。UFB DUAL®・emiiR®(エミール)・α-HT® の正規一次販売店として、製品の選定から設置、設置後の窓口までを担当しています。

アリージェンス合同会社

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