この記事の結論
ウルトラファインバブル(直径1マイクロメートル未満の泡)の効果は、マイナスに帯電した泡が皮脂やぬめりなどの汚れに付いて付着力を弱め、水で流れ落ちやすくすることです。泡は浮き上がらずに水中を長くただようので、元栓に1台付けると、建物のすべての蛇口の水が対象になります。
住宅設備としてのメリットは、水回りの掃除がしやすくなること、排水口のぬめりやにおいが出るまでの期間が延びること、配管の内側に汚れが積もりにくくなることの3つです。浄水器のように残留塩素を取り除く働きはなく、赤水の出ている古い配管を直すものでもありません。
ウルトラファインバブルという言葉を見かけて、住宅設備として何が変わるのかを確かめたいオーナーさま向けに、仕組みと、変わること・変わらないことをまとめました。
ウルトラファインバブルは、泡の大きさで決まる名前です
国際規格 ISO 20480-1 は、水中の泡を直径で分けています。名前は大きさの区分であって、作り方や効き目で決まるものではありません。
この区分で見ると、ウルトラファインバブルはいちばん小さい区分で、直径1マイクロメートル未満です。無色透明で、肉眼では見えません。白く濁って見える泡は、1つ上の区分のものです。
| 分類 | 直径 | 水中での動き |
|---|---|---|
| ミリバブル | 100マイクロメートル以上 | 肉眼で見える。すぐ浮いて消える |
| マイクロバブル | 1〜100マイクロメートル | 白く濁って見える。徐々に縮んで消える |
| ウルトラファインバブル | 1マイクロメートル未満 | 無色透明。浮き上がらず、長くただよう |
出典:ISO 20480-1:2017(マイクロバブルは直径1〜100マイクロメートル、ウルトラファインバブルは1マイクロメートル未満)
もう少し詳しく:呼び名がいくつもある理由
規格と産業の場では「ウルトラファインバブル」が使われ、一般向けの商品説明では「ナノバブル」という通称も見かけます。指しているのは同じ大きさの泡です。
この記事では規格の名前で通します。呼び名の違いから調べている場合は、違いを整理した記事のほうが先に読みやすいかもしれません。
浮き上がらない理由が、元栓に1台で足りる理由です
泡が小さいほど、水の中を浮き上がる速さは急に落ちます。浮上の速さは半径の2乗に比例するので、直径が10分の1になれば速さは100分の1です。
直径1マイクロメートルを下回ると、水分子の熱運動(ブラウン運動)が浮力に勝ちます。泡は上へ向かわず、水の中に均一に散らばったままになります。
泡の表面はマイナスに帯電しています(ゼータ電位の目安はマイナス20からマイナス40mV)。泡どうしが反発するので、ぶつかっても合体しにくい。この3つが重なって、ウルトラファインバブルは数か月から1年ただよい続けます。
建物の元栓に1台取り付ければ、最上階の洗面でも、いちばん奥の洗濯機でも同じ水になります。各戸に何かを配る必要がありません。
住宅設備として変わる3つのこと
変わることは3つです。どれも、泡が汚れの付着力を弱めるという1つの働きから生まれます。
洗浄のしやすさ
マイナスに帯電した泡が、プラスに帯電した汚れや油に吸着し、付着する力を弱めて水流で剥がれやすくします。皮脂、ぬめり、石けんかすのように、水回りにたまる汚れが相手です。
賃貸の経営に置き換えると、入居中の掃除の負担が軽くなり、退去のときに落とす汚れの範囲も小さくなります。原状回復の清掃の項目が減ることにつながります。
排水口のぬめりとにおいの抑制
排水口のぬめりとにおいは、たまった汚れが元です。付きにくくなると、発生までの時間が延びます。
「排水が臭う」という連絡が減れば、そのたびに生じていた業者の手配、立ち会い、入居者さまへの報告も減ります。導入した日から変わるものではなく、使い続けて数か月かけて差が出てくる設備です。
配管の内側の保全
泡は配管の内側にも行きわたり、いったん剥がれた汚れが再び付くのを抑えます。給水管や排水管の内側に汚れが積もりにくくなるので、配管の劣化の進み方が緩やかになることが期待できます。
賃貸の経営では、詰まりや赤水を理由にした修繕の件数が減り、将来の配管の更新工事を先へ延ばす材料になります。すでに腐食が進んで薄くなった管の肉厚が戻るわけではないので、更新の判断そのものは別に行います。
くわしいご案内賃貸の空室対策を「水回りの設備」で考える|人気設備で差がつかなくなった物件の打ち手
浄水・赤水・水圧不足は、別の設備が受け持ちます
浄水器ではありません。残留塩素やトリハロメタンを取り除く機能はないので、飲む水の安全を目的にする場合は、別に浄水器が必要です。
配管の更新工事の代わりにもなりません。赤水が出ている、腐食が進んでいるという段階なら、先に更新の可否を確かめるのが順番です。
流れる水の量の減り方は小さく、減水率は約5%です。流路を分けて合流させる特許(特許第6182715号)の構造で、泡を作ることと水圧を保つことを両立させています。
水圧がもともと弱い建物で、水の勢いを強くする働きもありません。その場合は増圧ポンプなど、別の設備で補います。
どこに取り付けるかで、対象になる範囲が変わります
住宅で使われる形は大きく2つです。浴室のシャワーヘッドに組み込む型と、元栓に付ける型。見るところは、対象になる水の範囲と、戸数が増えたときにどうなるかです。
| 見るところ | シャワーヘッドに組み込む型 | 元栓に付ける型 |
|---|---|---|
| 取り付ける場所 | 浴室のシャワーヘッド | 水道メーターの二次側 |
| 対象になる水 | シャワーだけ | 台所・洗面・浴室・洗濯まで、元栓を通る水すべて |
| 戸数が増えたとき | 戸数ぶん増える | 1台のまま |
| 入居者さまの手間 | 自分で付け替える。紛失や持ち去りがある | 何もしなくてよい |
| 電源・薬剤・消耗品 | 製品による | 要らない |
もう少し詳しく:元栓に付ける型に要る認証
飲む水の系統にそのまま入れるので、給水装置としての認証が要ります。UFB DUAL® は日本水道協会(JWWA)の認証とJETマークの両方を取得していて、給水装置としての認証は日本初です。
認証の試験は、飲用適水テスト、耐圧テスト(1.75MPa)、浸出テストです。第三者の評価としては、水利用設備環境衛生協会の推奨品 24-055 があります。
賃貸の設備として見るときに、確かめる3点
製品を比べるときは、性能の説明より先に、次の3つが書いてあるかを見ます。ここが埋まらない資料は、まだ判断できる形になっていません。
- 対象になる水の範囲(シャワーだけか、元栓を通る水すべてか)
- 毎年かかるもの(電源・薬剤・消耗品・点検の費用と回数)
- 保証の年数と、故障したときの連絡先が1か所かどうか
UFB DUAL® の場合
電源も薬剤も消耗品もありません。水道の水圧だけで泡を作り続ける構造なので、コンセントも配線も要らず、フィルターの交換もありません。
10年の保証(メーカー2年と筆頭正規特約店 株式会社ライヴスの延長8年)が付き、故障や不具合の連絡先は当社ひとつにまとまっています。
費用の目安を20Aで示すと、本体は当社販売価格350,000円(メーカー希望小売価格498,000円)、マンションでの工事費が50,000〜60,000円です。口径は13A・20A・25A・40A・50Aの5種類です(税抜)。
よくあるご質問
ナノバブルとウルトラファインバブルは、違うものですか
同じ大きさの泡を指しています。この記事で使っている「ウルトラファインバブル」は国際規格の分類名で、もう一方は一般に広まった呼び名です。どちらの言葉で探しても、同じ技術の話にたどり着きます。
導入したら、すぐに変わりますか
すぐには変わりません。汚れが付きにくくなる働きなので、変化は掃除のときの汚れの落ち方から現れ、すでに付いている汚れが落ちるまでには数か月かかります。配管内部を追った記録では、台所の配管が1年かけて正常な状態に戻っています。
水圧は下がりませんか
ほとんど下がりません。減水率は約5%です。泡を実用的な量で出す方式の多くは10〜40%規模の水圧の低下を伴いますが、UFB DUAL® は流路を分けて合流させる構造で、水圧を保ったまま泡を作ります。
賃貸の全戸を対象にできますか
できます。水道メーターの二次側に1台取り付けると、そこから先を通る水がすべて対象です。口径は戸数ではなく、建物への引き込みの太さで決まります。
保証は何年ですか
計10年です。メーカー保証2年と、株式会社ライヴスの延長保証8年を合わせた年数です。窓口は当社ひとつで、10年のあいだのお問い合わせも当社がお受けします。
この記事に書いていないことは、直接お聞かせください。
お気軽にお問い合わせください。


