この記事の結論
施設のトイレの尿石にかかる費用の払い方は、詰まりや苦情のたびに清掃会社を呼ぶ形、洗浄の周期を契約に入れて定期的に払う形、給水側に尿石の付着を抑える設備を入れる形の3つです。
前の2つは、洗浄から尿石が戻るまでの間隔が変わらないかぎり、払う回数は減りません。洗浄のあと数か月で戻っていて、呼ぶ回数が多い建物ほど、戻るまでの間隔を延ばす設備の形が合います。
ビル・商業施設・学校・駅・病院のトイレで、尿石の洗浄や詰まりの対応に毎年お金を払っている施設管理者・オーナーさまに向けて、払い方ごとの違いと、予算の組み方を並べました。
尿石の費用は、払い方で3つに分かれます
尿石の対応にかかるお金は、作業の中身よりも、いつ、どの枠から払うかで性格が変わります。同じ高圧洗浄でも、苦情を受けて呼ぶのと、年間の計画に入れて回すのとでは、予算の読みやすさがまったく違います。
施設で使われている払い方は、次の3つに整理できます。
| 払い方 | いつ払うか | 年間の回数を決めるもの |
|---|---|---|
| その都度依頼する | 詰まり・におい・苦情が出たとき | 尿石が育つ速さ |
| 定期契約にする | 契約で決めた周期ごと | 戻る速さに合わせて決めた周期 |
| 設備を入れる | 導入のときに一度(清掃は続く) | 戻る速さを遅くしたあとの、洗浄の間隔 |
その都度依頼する形は、苦情が先に立ちます
詰まった、においがすると言われた、そのたびに清掃会社を呼ぶ形です。何も起きない年は出費が小さく、起きた年は大きくなります。1回ごとの判断で済むので始めやすい一方、予算を組む段階では金額を置けません。
この形でいちばん重いのは、作業の前に利用者の不満が出ていることです。学校なら保護者の目、商業施設なら口コミ、オフィスならテナントの更新の判断に、トイレの状態が入ってきます。
回数を決めているのは、尿石が育つ速さです。薬品洗浄のあと約2か月で再び付着した実証があり、条件が同じ建物では、呼ぶ間隔もおおむね同じになります。
定期契約にする形は、回数が契約で決まります
洗浄の周期を契約に入れて、苦情が出る前に回す形です。周期を戻る速さより短く取れば、詰まりとにおいの苦情は出にくくなり、年間の金額も最初から読めます。予算を組む立場から見ると、その都度依頼する形よりずっと扱いやすくなります。
ただし、払う回数そのものは減りません。周期は戻る速さに合わせて決めるからです。そして高圧洗浄や薬品洗浄をくり返すと、配管の内面が削られ、薬品にさらされる回数も増えます。配管の更新や更生の時期が前に寄り、長期修繕計画の数字が変わることがあります。
周期を決める材料は、これまでの記録です。どの器具が、洗浄から何か月で戻ったかが2回分あれば、その建物の周期が見えてきます。
くわしいご案内尿石対策|落としても戻るのはなぜか、つきにくくするにはどうするか
設備を入れる形は、戻る速さのほうを変えます
3つ目は、給水の側に装置を入れて、次の尿石が付く速さそのものを落とす形です。当社が扱うemiiR®(エミール)はトイレの給水管に組み込む筒状の装置で、水が中を通るあいだに流動する特殊セラミックスと触れ、カルシウムが硬い結晶として配管に張り付きにくくなります。電気も薬剤も交換部品も要らないため、導入後に毎年出ていく費用が増えることはありません。
排水管の実証では、薬品洗浄から約2か月で再付着していた管が、設置から約2か月で付着の抑制と剥離に向かいました。導入後も清掃はなくなりません。ただし尿石は硬く固着しにくくなり、すでに付いている分も少しずつ脆くなって、流れる水で剥がれていきます。残った分は清掃で取り除きます。変わるのは清掃の中身ではなく、高圧洗浄や薬品洗浄を頼む間隔です。
導入の金額は、トイレの給水管の口径から型式を選ぶと決まります。保証は10年で、10年後に検査を受けるとさらに10年延長でき、最長20年です。
どの予算の枠から払うかも、先に書き出します
3つの払い方は、同じ予算の枠から出るとは限りません。その都度依頼する分と定期契約の分は清掃の委託費や修繕費、設備を入れる分は設備の予算、というように枠が分かれている建物があります。比べる前に、いまの支払いがどの枠から出ているかを書き出してください。
枠が違えば、決める人も違います。清掃の費用は施設の管理部門で決まり、設備の費用はオーナーさまや本部の決裁になる、という分かれ方をする建物では、同じ年数の中でそれぞれの枠から出ていく合計を1枚に並べると、決める人どうしの話がかみ合います。
テナントの入っている建物では、共用部と専有部で負担が分かれます。どこのトイレの話かを先に決めておくと、誰の予算で払うかが決まります。
3つを並べて、自分の建物で選ぶ
決め手は、いまの記録です。洗浄から何か月で戻っているか、年に何回呼んでいるか。戻るのが早く、呼ぶ回数が多い建物ほど、戻る速さのほうを変える形が合います。
当社へご相談いただくときは、建物のお名前と、ご希望の日時の2つをお知らせください。そのあと担当からメールをお送りします。過去の洗浄の請求書や作業報告書があれば、返信に添付していただくと、払い方ごとの比べる表をその数字で作れます。お見積もりは無料です。
| 見るところ | その都度依頼する | 定期契約にする | 設備を入れる |
|---|---|---|---|
| 年間の金額 | 年によって上下する | 周期で決まる | 導入後は、清掃と間隔の延びた洗浄の分 |
| 苦情 | 出てから対応する | 周期が合えば出にくい | 戻る速さが遅くなる分、出にくい |
| 配管への負担 | 洗浄の回数だけかかる | 周期の回数だけかかる | 洗浄の回数が減る分、軽くなる |
| 合う建物 | 利用が少なく、戻るのが遅い | 利用が多く、苦情を出せない | 洗浄をくり返していて、戻るのが早い |
よくあるご質問
洗浄の周期を契約に入れると、費用は下がりますか
費用そのものは下がりにくく、変わるのは予算の読みやすさです。洗浄の回数は尿石が戻る速さで決まるため、契約にしても減りません。苦情が出てから動く手間は減ります。
設備を入れれば、清掃は要らなくなりますか
要ります。導入後は尿石が固着しにくくなり、付いた分も脆くなって水で剥がれやすくなりますが、残った分は清掃で取り除きます。変わるのは高圧洗浄や薬品洗浄を頼む間隔で、目標は洗浄をやめることではなく、間隔を延ばすことです。
どの払い方が合うかは、どうやって決めますか
洗浄から何か月で戻っているかと、年に何回呼んでいるかで決めます。過去1年の請求書と作業報告書から拾えます。
設備の金額は何で決まりますか
トイレの給水管の口径で型式が決まり、金額が決まります。建物の配管系統によっては、大きい口径の1台で複数のトイレをまとめたほうが総額が下がる場合もあります。金額はお見積もりでお出しします。
導入後に続けてかかる費用はありますか
装置の側にはありません。電源も薬剤も消耗品も使いません。清掃と、間隔の延びた洗浄の費用は残ります。
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