最初に確かめるのは、臭っている場所が専有部か共用部かです。ここで費用を持つ側が分かれます。
そのうえで、清掃で収まる範囲か、設備の側に原因があるかを分けます。混ぜると、同じ苦情が繰り返します。
お見積もりは無料です。製品代と工事代を分けてお示しし、お見積もり以上の金額はいただきません。
テナントさまからトイレの臭いについて指摘を受けた、ビルのオーナーさま・管理担当の方に向けて、費用の負担が分かれる線と、次に同じ苦情を受けないための手順を書きました。
苦情が来たら、最初に確かめること
現場に行って、3つだけ確かめてください。どこで臭うか、いつ臭うか、いつから臭うかです。
どこでは、階と、トイレの中のどの位置かまで絞ります。いつでは、水を流した直後に強くなるのか、時間帯に関係なく続くのかを見ます。いつからでは、器具を替えた、テナントさまが入れ替わった、清掃の回数を変えたといった出来事と重ねます。
この3つをメモしてから、場所の区分と費用の話に進みます。順番を逆にして負担の議論から始めると、原因が分からないまま金額の交渉になります。
専有部か、共用部か
ビルのトイレには2つの形があります。フロアの共用部に置かれていて、そのフロアのテナントさまが使うもの。そして、テナントさまの区画の中にあるものです。
共用部のトイレは、建物の側が管理します。清掃も、器具の修理も、配管の洗浄も建物の側の作業です。専有部のトイレは、契約の定め方によって範囲が変わります。
分かりにくいのは、専有部の器具から出た水が、共用の配管につながっている場合です。器具の中で起きていることと、共用の立て管の中で起きていることを分けないと、負担の線が引けません。水を流した直後に強く臭うなら、共用の配管の側を先に見ます。
費用の負担が分かれる線
一般に、共用部の設備と共用の配管は建物の側、専有部の中の器具と、その区画の使い方から生じたものはテナントさまの側で定められています。ただし、この線は契約ごとに書き方が違います。
とくに分かれやすいのが3つです。専有部の器具から共用の立て管までのあいだの横引き管、経年による劣化と使い方による汚れの区別、そして原状回復の範囲です。
苦情を受けた時点で契約書を開いて、この3つがどう書かれているかを確かめてください。書かれていない場合は、原因を確かめたうえで話し合いになります。
| 臭いの出どころ | 作業 | 一般的な負担の考え方 |
|---|---|---|
| 共用部のトイレの器具と床 | 清掃・部品の交換 | 建物の側 |
| 共用の立て管の内側 | 配管の洗浄 | 建物の側 |
| 専有部の器具の中 | 清掃・部品の交換 | 契約の定めによる |
| 専有部から共用の立て管までの横引き管 | 配管の洗浄 | 契約の定めによる(確かめる箇所) |
| 建物の給水と排水の条件 | 設備側の工事 | 建物の側 |
負担の区分は賃貸借契約の定めによります。
くわしいご案内トイレのにおいはどこに頼めばよいか|作業の種類と頼み先の分け方
清掃で収まる範囲
臭いが便器や床の表面から出ているなら、清掃で収まります。相手は、便器の内側、縁の下、床と壁の取り合い、便器の足元の4か所です。近づくと強く、離れると分かりにくいのが特徴です。
共用部のトイレなら、建物の側で清掃を1回入れて様子を見ます。日常清掃とは別に、酸性の洗剤で時間をかけて落とす作業です。
ここで収まるかどうかは、作業のあと何日もつかで分かります。1週間もたずに戻るなら、原因は配管の内側か、建物の条件の側にあります。
設備側に手を入れる範囲
水を流した直後に臭いが強くなるなら、出どころは配管の内側です。育っているのは尿石で、尿素が細菌の働きでアンモニアに変わり、水のpHが上がって、尿の中のカルシウムが結晶として析出して固着したものです。臭いと尿石は同じ反応から生まれています。
配管の洗浄で落とせますが、落とす作業に次の付着を止める働きは入っていません。記録として残っているものでは、薬品洗浄から約2か月で再び付着した状態に戻っていました。
戻る速さを変える手として、給水の側に装置を付ける方法があります。当社が扱う emiiR®(エミール)は、給水管に割り込ませる筒の中で、特殊セラミックスを水流で動かして水に接触させます。成分が硬い結晶に育ちにくくなるので、内壁に固着せず水流に運ばれます。
建物の給水元に付ければ建物全体が、トイレの給水元に付ければその系統だけが対象になります。共用部のトイレで苦情が繰り返している建物では、建物の側の判断で入れられる工事です。
賃貸借契約で見ておくところ
苦情が来たときに開くのは、次の4か所です。1つ、共用部と専有部の範囲の定義。2つ、修繕と維持管理の費用負担の条項。3つ、設備の更新と改修について、建物の側が行えると書かれているか。4つ、原状回復の範囲です。
3つめは見落とされやすいところです。共用部の設備に手を入れる工事を、テナントさまの同意なしに進められるかどうかがここで決まります。工事のあいだ水が止まる時間があるので、告知の方法も含めて確かめてください。
作業は3時間から半日で、水を通せないのは1〜2時間です。配管を切って装置をつなぎ、接着剤が固まるまで通水できないためです。受水槽のある建物では、取り付ける位置が水道メーターと受水槽のあいだになるので、槽に貯まっている水を使えます。
次に同じ苦情が来ないようにする
同じ苦情が繰り返す建物には、共通点があります。清掃の回数を増やすことで対応していて、戻る速さそのものは変えていないことです。
戻る速さを作っているのは、器具の洗浄水量と配管の条件です。節水型の器具に替わると汚水管の流速が落ち、固形分が留まって尿石の核ができます。設備を新しくしたのに問題が増えるという逆転が起きるのは、この筋です。
テナントさまへの回答も、この順で組むと通りやすくなります。清掃を1回入れて収まるかを確かめ、収まらなければ配管の洗浄、それでも短い期間で戻るなら建物の条件に手を入れる。何をいつまでに行うかを書いて渡すと、苦情が問い合わせに変わります。
お見積もりは無料です。ご連絡いただくのは建物名とご希望の日時の2点だけで、写真の撮影も口径の確認もお願いしません。
よくあるご質問
共用部のトイレの臭いは、だれの費用になりますか
一般に共用部の設備と共用の配管は建物の側で管理します。ただし線の引き方は賃貸借契約の書き方で変わるので、共用部と専有部の範囲の定義と、修繕の費用負担の条項を確かめてください。
テナントさまに清掃を求めてよいですか
専有部の中の器具については、契約の定めによります。共用部については建物の側の作業です。使い方に起因する汚れかどうかの判断が入ることがあるので、まず原因を確かめてから話をしてください。
苦情が続くと、契約の更新に影響しますか
水回りの状態は、区画を選ぶときに見られる項目です。影響の大小は建物と相手によりますが、苦情に対して何をいつまでに行うかを書いて渡しているかどうかで、受け取り方が変わります。
設備側の工事は、テナントさまの営業を止めますか
作業は3時間から半日で、水を通せないのは1〜2時間です。営業時間の前後や休業日に合わせて組めます。受水槽のある建物では、工事のあいだも槽に貯まっている水を使えます。
原因がどこかを、先に確かめる方法はありますか
水を流した直後に臭いが強くなるかどうかを見てください。強くなるなら配管の内側、変わらないなら便器と床の表面、使っていない時間もずっと臭うなら封水と部品の側です。これで見る場所が絞れます。
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ご相談とお見積もりは無料です。製品代と工事代を分けてお示しし、お見積もり以上の金額はいただきません。


