減量認定はさかのぼれない|申請の順番を間違えると、その分は戻らない

減量認定はさかのぼれない|申請の順番を間違えると、その分は戻らない

この記事の結論

減量認定は、申請した日から先の分しか認められず、それより前に払った下水道使用料は戻りません。大阪市・川崎市・東京都は、申請より前の期間をさかのぼって認定しないと明記しています。

メーターの工事や社内の稟議を待っているあいだも、蒸発分の料金は払い続けることになります。建物の所在地の下水道の窓口への相談は、ほかの準備より先に始めてください。

減免の制度を知ったばかりで、過去の分まで戻ってくるのか、急ぐ必要があるのかを確かめたいご担当者さまに向けて、さかのぼれないという1点を原文で確かめます。

目次

認定されるのは、申請した日から先の分だけ

減量認定は、下水道使用料をかける水量の計算を、ある日から切り替える手続きです。切り替わる前に請求された分は、元の計算のまま確定しています。

大阪市の案内には、審査の結果認定することとなった場合、申請日から認定期間が始まると書かれています。審査にかかった日数の分は、申請日にさかのぼって数えてもらえます。数え始めを決めるのは認定の日ではなく申請の日なので、書類がそろった時点で出すことが、そのまま外せる水量を守ることになります。

申請の日付は、書類を窓口に出した日で決まります。社内で書類を回している日数や、メーターの工事を待っている日数は、どれも申請前の期間として数えられます。

大阪市・川崎市・東京都は、原文でそう書いている

大阪市は「申請日以前の内容については、遡及しての減量認定は行いません」と書いています。川崎市は「排出汚水量認定申告書の提出が期日より遅れた場合、減量認定はできません。水道の使用水量により算定します。遡って認定することはありません」としています。東京都は「遡って減量認定の適用はできません」とし、申請を受けて書類審査と現地調査で確認した以降を適用の始まりにしています。

京都市の要綱本文と名古屋市の公開資料には、さかのぼりの可否の明記が見つかりませんでした。書かれていないからといって認められるとは限らないので、この2つの自治体では窓口で確かめるまで、さかのぼれない前提で段取りを組んでください。

遅れた期間は、そのまま消える

遅れで失う金額は、遅れた月数に、1か月あたりの蒸発分の水量と下水道使用料の単価を掛けた額です。冷房の季節をまたいで遅れると、蒸発の多い月をまとめて失います。

川崎市の書き方では、期日に遅れた申告書の分は水道の使用水量で算定されます。認定を受けたあとの手続きでも、期日を落とせばその分は通常の請求に戻るということです。認定の前も後も、日付で外せる水量が決まります。

くわしいご案内下水道料金は申告で減らせる|冷却塔の蒸発分が対象になる制度の読み方

起こりやすい順番の取り違え

損をする順番には共通点があります。申請より先に、ほかの何かを片付けようとすることです。

  • 水処理を切り替えてから申請しようと待つ(切り替えの検討に使った月の分を失う)
  • 1年分のデータがそろってから申請しようと待つ(大阪市が申請前に求める実績は1か月分)
  • 予算の承認が下りてから窓口へ行く(相談だけなら予算は要らない)
  • メーターを付けてから窓口に相談する(位置が合わないと付け直しになり、その間も進まない)

何年運転していても、今日から先は減らせる

過去の分が戻らないことは、制度を使う理由が消えることを意味しません。冷却塔が動いているかぎり、蒸発する水はこれからも毎月出ていきます。今日申請すれば、今日から先の蒸発分が認定の対象になります。

大阪市は認定期間を5年以内、川崎市は5年を超えない期間、東京都は決定通知の日から5年としています。1回の申請で数年分の蒸発分が対象になり、そのあとは更新で続けていく形です。

同じことは更新にも当てはまります。認定期間の終わりまでに次の手続きが済んでいなければ、切れた日から先は、使用水量をそのまま汚水の量とみなす原則に戻ります。更新の期日は、最初の認定の通知を受け取った日に、年間の予定表へ入れておいてください。

水処理の入れ替えは、どこに挟むか

ブロー水を減らす水処理への切り替えを考えているなら、順番は申請が先です。認定で外れるのは蒸発した水で、その量は水処理の方式ではなく冷房の負荷で決まります。いまの運転のまま申請して、蒸発分を外す手続きを先に動かしてください。

切り替えはそのあとで構いません。ブロー水が減ると、上水と、下水に流していた分の料金が下がります。運転を変えて水量が変わるときの届け出の扱いは、認定を受けた窓口で確かめておくと安心です。

よくあるご質問

去年の分をあとから申請することはできますか

大阪市・川崎市・東京都では、申請より前の期間は認定されません。京都市と名古屋市は公開資料に明記がないので、窓口で確かめてください。

審査中の期間は、認定の対象に入りますか

大阪市は、認定することとなった場合、申請日から認定期間が始まるとしています。大阪市では、審査にかかった期間も対象に入ります。

メーターがまだ付いていなくても、先に相談だけできますか

相談は、メーターを付ける前に済ませるほうが効率的です。川崎市は申請前の事前協議を必須にしていて、メーターの位置もこの段階で決まります。

認定のあとで報告を忘れると、どうなりますか

大阪市は、水量の報告がない月の減量認定を行わないとしています。その月は使用水量のまま請求され、あとから取り戻すことはできません。

冷房の季節が終わってから申請しても、意味はありますか

意味はあります。冷却塔を動かしている月には、蒸発する水が出ます。ただし大阪市のように申請前に1か月の実績を求める自治体では、測る月を冷却塔がしっかり動く時期に当てる必要があるので、次の冷房の季節の前に段取りを組んでください。

アリージェンス合同会社 代表 沼倉孝秀

沼倉 孝秀(ぬまくら たかひで)

アリージェンス合同会社 CEO。UFB DUAL®・emiiR®(エミール)・α-HT® の正規一次販売店として、製品の選定から設置、設置後の窓口までを担当しています。

アリージェンス合同会社

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