水道減免の申請は、使った水のうち下水道に流れなかった水量を、測った数字と書類で示し、自治体に汚水の量を認定してもらう手続きです。下がるのは上水ではなく、下水道使用料の側です。
確かめた自治体の原文には、申請前の事前協議、申請前の測定、計測装置の仕様書と写真の添付、認定後の水量の報告が出てきます。どれが要るかは自治体ごとに違います。
水道減免の申請を担当することになり、何をどの順番で出す手続きなのかを実務の目線で知りたい方に向けて、確かめた自治体の原文から手続きの中身を並べました。
申請とは、何を届け出る手続きなのか
水道減免と呼ばれることが多いものの、自治体が認定するのは汚水の量です。水道メーターの使用水量をそのまま汚水の量とみなす原則に対して、この建物では流れなかった水がこれだけある、と数字で示して認めてもらいます。
届け出る中身は、流れなかった水の種類と、その水量を測る方法、そして測った結果です。冷却塔なら、補給した水と下水へ出した水の差が、蒸発などで流れなかった水になります。
大阪市下水道条例施行規則第12条は、この認定を「使用者の申請により」行うと書いています。手続きを始めるのは建物を使って下水道使用料を払っている側で、自治体が職権で見直してくれるものではありません。
最初にやるのは、窓口への事前協議
川崎市は、申請の前に事前協議を行うことを必須にしています(工事中の場合を除く)。メーターをどこに付けるか、どの水を対象にするかを、申請の前に窓口とすり合わせる段取りです。
事前協議を必須と書いていない自治体でも、この段取りを先に踏むと、あとで書類を作り直す手間が減ります。建物の所在地、冷却塔の台数、配管の系統が分かる図を持って行くと、話が1回でまとまりやすくなります。
申請の前に、実際に測って実績をつくる自治体がある
大阪市は、申請までに流量計を付けて減量水量を特定し、水道局の検針日から次の検針日までの1か月分を測って、20%以上の減量水量の実績を確かめることを求めています。20%に届かなければ、申請そのものができません。
この1か月は、冷却塔がしっかり動いている時期に当てるのが実務の要点です。冷房を止めている月に測ると、蒸発分が小さく出て、要件に届かない結果になりやすくなります。
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申請書に添えるもの
添付書類の一覧は自治体ごとに違い、当社が原文で確かめられた項目は多くありません。確かめられたものと、製造元の資料が一般に要るとしているものを分けて並べます。
| 書類・準備 | 原文で確かめた自治体 | 中身 |
|---|---|---|
| 計測装置の仕様書と設置写真 | 京都市(要綱第4条第1項第6号) | 何で測っているかと、どこに付いているか |
| 1か月分の測定の実績 | 大阪市 | 検針日から次の検針日までの減量水量が20%以上であること |
| 事前協議 | 川崎市 | 申請前に必須(工事中の場合を除く) |
| 申告書・配管系統図・私設メーター | 製造元の資料が一般に要るとしているもの | 様式と要否は自治体ごとに確かめる |
出典:京都市上下水道局「汚水排出量の減量認定に関する取扱要綱」、大阪市建設局「汚水排出量減量認定の申請手続きについて(概要)」、川崎市上下水道局「下水道使用料の減量認定について」(いずれも2026-09-27 取得)、エミール・ジャパン株式会社の資料
認定を受けたあとに続く作業
認定は一度受けて終わりではありません。大阪市は、総使用水量に対して減量水量が20%に届かない月と、水量の報告がない月は、その月の減量認定を行わないとしています。月ごとにメーターを読み、報告を出す作業が続きます。
認定には期間もあります。大阪市と京都市は5年以内、川崎市は5年を超えない期間で、そのあとは更新の手続きが要ります。メーターを読む人と報告を出す人、更新の時期を管理する人を、認定の前に決めておくと途切れません。
期日に遅れると、その月はどうなるか
川崎市は、排出汚水量認定申告書の提出が期日より遅れた場合は減量認定をせず、水道の使用水量で算定するとしています。遅れた分をあとから取り戻す道はありません。
期日の管理は、担当者の異動で途切れやすいところです。報告の期日を、検針の予定と一緒に年間の予定表へ入れておくと、引き継ぎのときにも抜けません。
様式と窓口は自治体ごとに違う
申請書の名前も様式も、自治体ごとに違います。東京都下水道局は申請様式の案内ページを設けていますが、ほかの自治体では、下水道使用料の案内の中に置かれていることもあります。様式の番号や報告の周期は、この記事では挙げていません。所在地の窓口で最新のものを受け取ってください。
よくあるご質問
水道減免の申請で、上水の料金も下がりますか
認定されるのは汚水の量なので、下がるのは下水道使用料の側です。上水の料金は、使った水の量のまま請求されます。
申請にはどれくらいの期間がかかりますか
大阪市では、申請の前に1か月分の測定が要ります。事前協議やメーターの工事を含めると、その前にも準備の期間がかかるので、冷房の季節の前から動き出すと無理がありません。
申請書の様式はどこで手に入りますか
建物の所在地の下水道の窓口か、自治体のサイトの下水道使用料の案内から受け取ります。東京都下水道局は申請様式の案内ページを設けています。
事前協議には何を持って行けばよいですか
建物の所在地、冷却塔の台数とトン数、配管の系統が分かる図、直近の検針票があると話が早く進みます。メーターを付ける位置の案もあれば、その場で確かめられます。
申請は、建物の所有者と使用者のどちらが出しますか
大阪市の施行規則第12条は「使用者の申請により」と書いています。所有者と使用者が分かれている建物では、下水道使用料を払っている名義がどちらかを先に確かめ、窓口でも確認してください。
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