この記事の結論
グリストラップの清掃頻度は、一般に、バスケットの生ごみが毎日、浮いた油の回収が数日〜週1回、底まで含めた清掃が月1回前後とされています。実際の現場では、油の層の厚さ、底の層の量、臭い、排水の流れを目で見て決めていることが多く、見る人が替わると頻度も変わります。
この4つを、油の厚さはミリ、臭いは1〜5の点というように数字で記録すると、基準の厚さに届くまでの日数から間隔を決められます。毎日のバスケット掃除と、管理規約や自治体の決まりで定められた回数は、見直しの対象外です。
グリストラップの清掃頻度を業者さまの勧めのまま決めている店長さま、店舗ごとの委託の回数を見直したい本部のご担当者さまに向けて、頻度の決め方を数字に置き換える手順をまとめました。
よく言われている頻度
一般に案内されている目安は、バスケットの生ごみが毎日、浮いた油の回収が数日から週に1回、底の汚れまで含めた清掃が月に1回前後、という並びです。
この目安は、槽の大きさと流れ込む量を平均的に置いた数字です。同じ週1回でも、揚げ物の多い店舗とそうでない店舗では、回収するときの油の量がまるで違います。
現場で実際に見ているもの
現場で頻度を判断するときに見ているのは、主に目で見た様子です。蓋を開けたときの油の層の厚さ、底をすくったときの重さ、蓋を開けた瞬間の臭い、シンクの水の抜けが遅くなったかどうか。
どれも正しい材料です。ただ、見る人によって「まだ大丈夫」の線が違うので、担当が替わると頻度も変わります。
基準が人によって揺れる理由
揺れる理由の1つ目は、見ているものが数字になっていないことです。「油が多い」「少し臭う」では、前回と比べてどうかを言えません。
2つ目は、清掃した日と、清掃しなかった日の記録が残っていないことです。問題が起きた日だけが記憶に残り、その前の何日間で何が進んでいたのかを追えません。
くわしいご案内排水とグリストラップに、1年でいくら払っているか
頻度を決める材料を、数字に置き換える
油の層、底の層、臭い、排水の流れの4つを、下の表のように数字にして日付と並べておけば、「前回の回収から何日で、油が何ミリになったか」が言えるようになります。これが頻度を決める根拠です。
間隔は、油の層が決めた厚さに届くまでの日数から逆算します。届く前に回収する間隔にしておけば、臭いと詰まりの手前で止められます。
| 材料 | 数字にする方法 | 記録するとき |
|---|---|---|
| 油の層 | 定規を差して厚さをミリで測る | 回収の直前 |
| 底の層 | 汲み取った量を、バケツの杯数か重さで数える | 清掃のとき |
| 臭い | 蓋を開けた瞬間を1〜5で付ける(同じ人が) | 毎日の閉店時 |
| 排水の流れ | シンクに水を張り、抜けきるまでの秒数を測る | 週に1回 |
溜まる速さが変わると、頻度の判断がどう変わるか
頻度を数字で決めていると、溜まる速さが変わったときに判断を変えられます。同じ厚さに届くまでの日数が延びれば、基準を変えないまま間隔を延ばせるからです。
溜まる速さを変える手立ての1つが、流し込む水です。元栓に UFB DUAL® を付けて厨房の水をウルトラファインバブルを含んだ水にすると、槽の仕切り板や手前の管に油が居着きにくくなります。壁に残る分が減るぶん、同じ厚さに届くまでの日数が延びる方向に働きます。
表の数字に変化が出るまでには時間がかかります。食品工場の排水管の事例では、変化が出始めたのは6か月を過ぎてからでした。間隔を変えるのは、半年以上の記録がそろってからにしてください。
記録の表を、店舗どうしで並べる
多店舗チェーンさまでは、同じ表をすべての店舗で付けてもらうと、頻度の決め方がそのまま本部の比べる材料になります。見るのは、油の層が基準の厚さに届くまでの日数です。
この日数が短い店舗は、揚げ物の比率が高いか、下げ膳で油を拭き取る工程が抜けているか、槽の大きさに対して流し込む量が多いかのどれかです。まずその店舗の手前の工程を確かめ、それでも短いままなら、清掃の間隔を詰めるか、溜まる速さを変える手立てを入れるかを選びます。
日数が長い店舗は、いまの委託の回数が多すぎないかを見直す候補です。店舗ごとの数字がそろっていれば、同じ回数で一律に契約している委託を、店舗ごとの間隔に組み直す話を業者さまとできます。
減らさない作業と、決まっている回数
溜まる速さがどれだけ緩やかになっても、毎日のバスケット掃除は下げません。生ごみは溜まった日から腐敗が始まるので、日単位で取り除くことが前提です。
建物の管理規約や自治体の下水道の決まりで、清掃や点検の回数が定められていることがあります。その回数は、店舗の判断で動かせる範囲の外です。見直すのは、その上に店舗が上乗せしている分です。
記録の表が2〜3回分たまったら、その数字をご相談内容の欄に書いてお送りください。間隔の見直しの考え方と、水を変える場合の費用を並べてお返しします。
よくあるご質問
グリストラップは毎日掃除しなければいけませんか
バスケットの生ごみは毎日取り除いてください。生ごみは溜まった日から腐敗が進み、臭いの元になります。油の回収と底の清掃は、表の数字を見て間隔を決めます。
業者さまへの委託は、何か月ごとが適切ですか
油の層と底の層が、決めた基準に届くまでの日数から決めるのが確かです。まず2〜3回分、清掃のときの量を記録し、その平均から間隔を出してください。
清掃の頻度を下げると問題になりますか
決めた基準に届く前に回収していれば、頻度を下げても臭いと詰まりの手前で止められます。基準を持たずに回数だけを減らすのは避けてください。管理規約や自治体の決まりで定められた回数は、そのまま守ります。
水を変えたら、清掃の回数はどれくらい減りますか
減る幅に一律の数字はなく、店舗の使い方と水質で変わります。半年以上、同じ表で記録を続け、同じ厚さに届くまでの日数を設置の前と比べてください。
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