この記事の結論
居抜き物件の配管の確認は、契約の前に排水側と給水側の両方で行います。排水側はグリストラップの油の層と臭い、シンクに水を張って抜いたときの流れ、前のテナントの清掃の記録、給水側は水道メーターの位置と口径、受水槽の有無です。
排水管の壁に付いた油の層は前のテナントから引き継がれるので、入居前に高圧洗浄を入れるかどうかと、配管の修理がオーナーさまとテナントのどちらの負担かを、契約の段階で確かめておきます。
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居抜きの物件で飲食店の開業や出店を考えているオーナーさま、店舗開発のご担当者さまに向けて、契約前に配管のどこを見て、何を写真に残しておくかをまとめました。
契約後に出てくる配管の問題
居抜きで入ったあとに出てくる配管の問題は、排水の詰まりと臭い、グリストラップの容量不足、給水の勢いの不足、給湯の能力不足、見えない場所の漏水です。
前のテナントと業態が変わると、問題は大きくなりやすくなります。揚げ物の多い業態から入れ替われば、排水管には前の業態の油の層が残っています。水を多く使う業態へ変われば、給水管の太さが足りなくなることがあります。
配管のやり直しに大きな費用がかかった、という話は居抜きの記事でよく取り上げられています。契約の前に見ておけば、交渉の材料にも、開店の段取りの材料にもなります。
排水側で見るもの
内見のときに水を出させてもらえるなら、厨房のシンクに水を張って一気に抜き、どのくらいで抜けるかを見ます。ゴボゴボと音がしたり、別の排水口から水が上がってきたりしたら、管の中で汚れの層が育っている可能性があります。
- グリストラップの位置と大きさ、蓋を開けたときの油の層と臭い
- 前のテナントの清掃の記録(汲み取りや高圧洗浄の日付)
- シンクに水を張って抜いたときの流れの速さ
- 床の排水溝と排水口の臭い、水の溜まり
- 屋外の桝の中の水位と、油の付き方
給水側で見るもの(メーターの位置と口径)
給水側で見るのは、水道メーターの位置と口径、店舗ごとのメーターがあるか、受水槽があるかです。居抜きの記事の多くは排水とダクトを扱っていますが、給水の太さは、あとから変えるのが難しい条件です。
口径は、メーター本体の表示で読めます。いまの口径で、これから使う水の量が足りるかを考えます。食洗機、製氷機、寸胴への給水が重なる時間帯に、いまの管で勢いが保てるかどうかです。
給水の口径が分かると、UFB DUAL® を付ける場合の費用もその時点で分かります。25Aなら本体600,000円(メーカー希望小売価格850,000円)と工事費50,000〜80,000円、40Aなら本体2,500,000円(オープン価格)と工事費150,000円程度です(税抜)。
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付帯設備表と図面で分かること
居抜きの契約では、前のテナントから引き継ぐ設備を付帯設備表にまとめます。グリストラップ、給湯器、シンク、食洗機などが、引き継ぐものか、撤去するものか、オーナーさまの資産かが書かれます。
図面があれば、給排水衛生設備の図で、管の太さと通り道、グリストラップの容量が分かります。図面が手に入らない物件もあるので、その場合は現地で写真を残しておくことがいっそう大事になります。
設備の所有と修理の負担がどちらにあるかは、賃貸借契約と付帯設備表で決まります。配管の修理がオーナーさまの負担か、テナントの負担かを、契約の前に確かめてください。
現地で写真を撮っておく場所
下の5か所の写真は、契約の交渉と、開店前の工事の段取りの両方に使えます。お問い合わせのあと、担当からメールでご連絡しますので、給水側の写真はそのメールに添付してご返信ください。口径と取り付けの位置の見当をお返しします。
- 水道メーターの本体(口径の表示が読めるように)
- 水道メーターのまわりの地面や仕上げ
- グリストラップの蓋を開けた中
- シンクの下の配管と、床の排水口
- 給湯器の銘板(型式と能力が書かれた札)
前のテナントが残した油の層と、入居後の育ち方
排水管の壁に付いた油の層は、前のテナントの営業のあいだに育ったものです。入居した日から、その上にさらに層が重なっていきます。入居の前に高圧洗浄を入れておくと、前のテナントのぶんをいったん落としてから始められます。
そのうえで、層の育ち方そのものを緩やかにする手があります。元栓に UFB DUAL® を付けると、厨房で使う水がウルトラファインバブルを含んだ水になり、油の汚れが管の壁に付く力が弱まります。洗浄で落とした状態から始められる入居の前後は、取り付けの時期として段取りを組みやすいところです。
工事は水道メーターのまわりだけで、開店前なら水が止まる1〜2時間を気にする必要もありません。
よくあるご質問
契約の前に、業者さまに配管を見てもらうべきですか
内見で流れや臭いに気になる点があれば、契約の前に水道工事会社さまや排水の清掃業者さまに見てもらうと、交渉と段取りの材料になります。見てもらった結果は写真と一緒に残しておきます。
居抜きの店舗でも UFB DUAL® は付けられますか
付けられます。元栓や店舗の給水の系統に付ける工事なので、オーナーさまか管理会社さまの了承を得てから進めます。開店前に入れれば、営業を止めずに済みます。
入居の前に、排水管の高圧洗浄は必要ですか
前のテナントの業態と清掃の記録で判断します。揚げ物の多い業態だった、清掃の記録が残っていない、流れが遅い、といった場合は、入居の前に入れておくと開店後の詰まりを遠ざけられます。
給水管が細かったら、どうすればよいですか
口径を太くするのは建物側の工事で、オーナーさまや水道事業者さまとの調整が要ります。機器を同時に使う時間帯をずらすなど、使い方で足りるかを先に考え、足りなければ契約の前に相談してください。
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