この記事の結論
製氷機の中に溜まる白く硬いものは、水道水に溶けているカルシウムやマグネシウムが固まったスケールです。スケールで表面がざらつくと汚れが残りやすくなり、氷のにおいや味に表れることがあります(貯氷庫に移った食品のにおいが原因のこともあります)。
給水をウルトラファインバブルを含んだ水にすると、スケールの付く速さが緩やかになり、付いたものも落としやすくなる方向に働きます。清掃は取扱説明書の頻度のまま続け、間隔の見直しは溜まり方の記録を見てから判断します。
製氷機の白い汚れや氷のにおいが気になっている店長さま、清掃の頻度を決めている本部のご担当者さまに向けて、溜まるしくみと、給水側でできることをまとめました。
白くなっているものの正体
ご存じのとおり、製氷機では、水に溶けていたカルシウムやマグネシウムが凍る過程で残りの水の側に寄り、製氷を繰り返すうちに製氷皿や水の通り道に白く固まって残ります。これがスケールです。
水道水の硬度が高い地域ほど、スケールは早く溜まります。製氷機のメーカーや掃除の専門業者さまの解説でも、原因として挙げられているのは使っている水のミネラル分です。
黒や茶色の汚れ、触ると指に付く柔らかい汚れは、別の種類です。白くて硬く、爪で押しても崩れにくいものがスケールだと見分けられます。
どこに溜まるか
氷ができる面にスケールが付くと、氷が離れにくくなり、形の崩れた氷が増えます。ノズルや給水フィルターに付くと、水の量が減って製氷に時間がかかるようになります。
- 製氷皿や製氷板(氷ができる面)
- 水を散らすノズルや散水パイプ
- 水を貯めるタンクと、その底
- 給水弁と給水フィルター
- 氷が落ちる通り道と貯氷庫の壁
清掃の頻度と、手が入らない場所
清掃の頻度は、機種ごとに取扱説明書で指定されています。貯氷庫の拭き取りのように短い間隔で行うものと、専用の洗浄剤を回して内部を洗うものとで、間隔が分かれているのが一般的です。
手間がかかるのは、手が入らない場所です。散水パイプの内側、給水弁、タンクの奥は、店舗の日々の清掃では届きません。洗浄剤で溶かすか、分解して業者さまに任せるかになり、そのたびに製氷を止めることになります。
暑い時期に製氷を止めると、その日の氷を外から買う費用がかかります。清掃の頻度を上げるほど、止める回数も増えていきます。
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付き方そのものを変えるという考え方
広く案内されている対策は、付いたスケールをクエン酸や専用の洗浄剤で落とす側に集まっています。給水側の水を変えて、付く速さそのものを変えるという考え方は、ほとんど語られていません。
ウルトラファインバブルは、ISO 20480-1 が直径1マイクロメートル未満と定める泡で、表面がマイナスに帯電しています。この泡を含んだ水は、機器の表面にスケールが積み重なるのを抑え、すでに付いたものも剥がれやすくする方向に働きます。メーカーの資料では、厨房の食洗機やスチームコンベクションの内部で、スケールを剥がし、付き直しを抑える働きが挙げられています。
熱水を使う洗浄機の事例では、ヒーターの周りに付いたスケールが軟らかくなり、指で押す程度で取れるようになりました。付き直す速さも緩やかになっています。
製氷機は給水をそのまま使う機械なので、元栓で水を変えれば、製氷機にも同じ水が入ります。製氷機の側に何かを取り付ける必要はありません。
氷の味と、製氷の効率
氷のにおいや味は、貯氷庫に移った食品のにおいか、給水の経路の汚れから来ることがあります。スケールが厚くなった製氷機では、ざらついた表面に汚れが残りやすくなり、氷の味に表れやすくなります。
製氷の効率にも出ます。製氷皿の表面に層ができると、冷える速さが落ち、1回の製氷にかかる時間が延びます。ピークに氷が足りなくなる店舗では、ここがドリンクの提供の遅れにつながります。
付く速さが緩やかになれば、清掃で製氷を止める回数と、外から氷を買う日を見直す検討材料になります。浮いた時間は、仕込みや接客に回せます。
続けて必要な清掃
清掃は、取扱説明書が指定する頻度のまま続けます。貯氷庫の拭き取り、給水フィルターの点検も同じです。
頻度を見直すのは、溜まる速さが変わったことを記録で確かめてからです。清掃のたびに、どの部品にどれだけ付いていたかを写真に残し、前回と同じ場所を同じ角度で撮っておくと、比べられます。
あわせて、1回の製氷にかかった時間と、形の崩れた氷が出た日を控えておくと、スケールの影響を清掃の日以外にも追えます。製氷機が複数台ある店舗では、台ごとに記録を分けてください。設置場所の温度や使う量で、溜まり方が台ごとに違うからです。
製氷機が何台あり、どの給水の系統につながっているかを教えていただければ、元栓の1台で足りるかどうかをお答えします。
よくあるご質問
製氷機の洗浄はどのくらいの頻度で行えばよいですか
機種ごとに取扱説明書で指定されている頻度が基準です。貯氷庫の拭き取りのように短い間隔で行うものと、洗浄剤で内部を洗うものとで間隔が違うので、両方を記録で管理してください。
クエン酸で掃除してもよいですか
機種によります。使える洗浄剤は機種ごとに取扱説明書で指定されているので、そこに書かれたものを使ってください。指定のない薬剤を使うと、部品を傷めることがあります。
氷がにおうのはスケールのせいですか
スケールそのものがにおうわけではありません。においの原因として考えられるのは、貯氷庫に移った食品のにおいと、給水の経路の汚れです。スケールは汚れを残しやすい面をつくるので、間接に関わります。まず貯氷庫に食品を一緒に入れていないかを確かめてください。
製氷機に何かを取り付けるのですか
取り付けるのは元栓の1台だけです。UFB DUAL® を元栓に付けると、製氷機も食洗機も炊飯器も、同じ系統の水がまとめて変わります。
氷になる水に使っても問題ありませんか
使えます。UFB DUAL® は、飲用適水テスト、耐圧テスト(1.75MPa)、有害物質が溶け出さないことを確かめる浸出テストをクリアしています。水道水に溶けている空気を細かい泡にする仕組みで、薬剤は加えません。
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