この記事の結論
業務用食洗機の庫内やノズルに付く白く硬いものは、水道水に溶けているカルシウムやマグネシウムが、高温のすすぎで残ったスケールです(洗剤やリンス剤の跡のこともあります)。付くと、洗浄のむら、グラスのくもりと器の白い跡、ヒーターとポンプへの負担として表れます。
続く費用は、除去剤、除去の運転で機械を止める時間、点検と修理、白い跡で洗い直す器の4つです。給水をウルトラファインバブルを含んだ水にすると、スケールの付く速さが緩やかになり、付いたものも落としやすくなる方向に働くので、除去と点検の間隔を見直す検討材料になります。
業務用食洗機の庫内が白くなってきた店長さま、除去剤や点検の費用を見直したい本部のご担当者さまに向けて、スケールがどこに影響するかと、続く費用の見方、付き方を変える考え方をまとめました。
白くなっているものの正体
ご存じのとおり、業務用の食洗機は、洗浄の湯をタンクに溜めて循環させ、最後に高い温度の湯ですすいで仕上げます。湯が乾くたびに、水に溶けていたカルシウムやマグネシウムが器や庫内に残り、重なって白く固まります。これがスケールです。
水道水の硬度が高い地域ほど、付く速さは早くなります。白いものがすべてスケールとは限らず、洗剤の溶け残りやリンス剤の跡のこともあります。どちらなのかは、点検のときに業者さまに見てもらうと確かです。
付くとどこに影響が出るか(洗浄・仕上がり・機器の寿命)
洗浄では、湯を噴き出すノズルの穴にスケールが付いて細くなり、湯の当たり方にむらが出ます。ラックの端の器だけ汚れが残るようになったら、ノズルを疑います。
仕上がりでは、グラスのくもりと、器の白い跡が増えます。拭き上げの手間が増え、洗い直しに回る器も出てきます。ドリンクの多い店舗では、グラスを1つずつ拭き上げる時間が、閉店後の作業の中で意外に大きな割合を占めます。拭き上げに何人で何分かけているかも、あわせて記録しておくと、スケールが作業時間に与えている影響を数字で示せます。
機器では、ヒーターの表面にスケールの層ができると、湯を温める効率が落ち、設定の温度に届くまでの時間が延びます。ヒーターとポンプに負担がかかり続けることは、故障の原因にもなります。
いま行われている除去のやり方
一般に行われているのは、スケールの除去剤を入れて空運転する方法、クエン酸などの酸で庫内を洗う方法、業者さまに分解して清掃してもらう方法です。使える除去剤と手順は、機種ごとに取扱説明書で決められています。
どの方法も、付いたものを落とす側の手立てです。落としている間は機械が止まり、そのあとは同じ速さでまた付いていきます。
| 続く費用 | 中身 | 年に数える方法 |
|---|---|---|
| 除去剤 | スケール除去剤、酸の洗浄剤 | 1回の使用量 × 年の回数 |
| 止める時間 | 除去の運転と、その間の手洗い | 1回の分数 × 年の回数 |
| 点検と修理 | ノズル・ヒーターの点検、部品の交換 | 年の請求の合計 |
| 洗い直し | 白い跡やくもりで洗い直す器 | 1日の枚数 × 営業日数 |
この表は計算の例です。ご自身の数字を入れて確かめてください。
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付き方そのものを変えるという考え方
給水の側で水を変えると、スケールが付く速さそのものに働きかけられます。UFB DUAL® を元栓に付けると、食洗機のタンクに入る水とすすぎの湯が、ウルトラファインバブルを含んだ水になります。
メーカーの資料では、食洗機とスチームコンベクションの内部でスケールを剥がし、付き直しを抑える働きが挙げられています。熱水を使う洗浄機の事例では、ヒーターの周りのスケールが軟らかくなり、指で押す程度で取れるようになりました。付き直すペースも緩やかになっています。
除去の運転は、機械を止め、薬剤を入れ、空で回し、すすいで戻すまでがひと続きの作業です。スケールの付く速さが緩やかになれば、このひと続きの作業の間隔と、点検を頼む頻度を見直す検討材料になり、洗い場の閉店後の段取りに余裕が生まれます。
続けて必要な手入れ
毎日の手入れは、いまのまま続けます。残菜フィルターの掃除、タンクの湯の入れ替え、ノズルの詰まりの確認、営業後の庫内の水抜きです。
取扱説明書で決められたスケール除去の運転も、指定の間隔で続けます。間隔を延ばすのは、除去のたびに取れた量が減ってきたことを、記録で確かめてからにしてください。
仕上がりの確かめ方
仕上がりは、同じグラスを毎日1つ選んで、光にかざしてくもりを見る方法が手軽です。1〜5の点で付け、除去の運転をした日も書き込みます。
もう1つは、ノズルの穴の目視です。月に1回、同じノズルを同じ角度で写真に撮っておくと、付き方の速さを比べられます。
食洗機の機種名と台数、1日の稼働の回数をご相談内容の欄に書いていただければ、その店舗の給水の口径の確かめ方からご案内します。
よくあるご質問
スケール除去剤は、どのくらいの頻度で使えばよいですか
機種ごとに取扱説明書で指定されている間隔が基準です。除去のたびに取れた量を記録しておくと、付く速さが変わったかどうかを判断できます。
食洗機に何かを取り付けるのですか
取り付けるのは元栓の1台だけです。食洗機の給水もその先にあるので、機器側の工事は要りません。
軟水器とは何が違いますか
軟水器は、カルシウムやマグネシウムを取り除いて硬度を下げる機器で、塩の補充などの手入れが続きます。UFB DUAL® は硬度を変えずに、スケールの付き方と落ち方に働く設備で、消耗品と電源を使いません。
機械の寿命は延びますか
延びることが期待できます。ヒーターとポンプに付くスケールが緩やかになれば、負担が減るためです。ただ、寿命は使い方と手入れにも左右されるので、点検の記録で部品の状態を追ってください。
スチームコンベクションにも同じ水が入りますか
入ります。元栓から先の系統の水がまとめて変わるので、食洗機、スチームコンベクション、製氷機、炊飯の水がすべて同じ水になります。機器ごとに装置を足す必要はありません。
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