この記事の結論
空室が長期化する原因は、問い合わせが来ない(掲載情報の不足)、内見は来るが決まらない(現地の印象)、決まっても1〜2年で退去する(住んでからの不満)の3つに分かれます。問い合わせ数・内見数・申し込み数・平均の入居年数を並べて、どこで止まっているかを確かめてから手を打ちます。
対策は、家賃の値下げやフリーレントのように次の募集に残らないものより、内装や設備のように建物に残るものから選びます。たとえば元栓に1台付ける水の設備(20Aで総額400,000〜430,000円、税抜)は、内見での水回りの印象と、住んでからの不満の両方に関わり、戸数が増えても1台のままです。
募集を出しても決まらない期間が長くなったオーナーさま向けに、原因の切り分け方と、打ち手を並べる順番を整理しました。
空室が長期化しているとき、まず何を切り分けるか
「空室が埋まらない」という1つの症状に見えて、中身は3つに分かれます。どこで止まっているかで、打つ手がまったく変わります。
手元にある数字で分けられます。ポータルサイトの問い合わせ数、内見の件数、申し込みの件数、そして平均の入居年数です。
| 止まっているところ | 確かめる数字 | 多い原因 | 手の方向 |
|---|---|---|---|
| 問い合わせが来ない | 掲載の表示回数と問い合わせ数 | 検索条件で外れている。写真と設備欄の情報が足りない | 掲載する情報を足す |
| 内見は来るが決まらない | 内見の件数と申し込みの件数 | 現地で受ける印象。水圧、におい、浴室の汚れ | 現地で受ける印象を変える |
| 決まるが1〜2年で退去する | 平均の入居年数と退去の理由 | 住んでからの不満。毎日のことが積み重なっている | 住み続ける理由を作る |
この表は切り分けの例です。ご自身の物件の数字を当てて確かめてください。
打ち手を「残るか、残らないか」で並べる
空室が長引くと、すぐに結果が出る手から選びたくなります。ただ、すぐ結果が出る手の多くは建物に残らず、次の募集でもう一度必要になります。
下の表は、同じ「空室を埋めるための出費」を、残るかどうかで並べたものです。
| 打ち手 | 費用のかかり方 | 効果が出はじめる時期 | 次の入居者にも残るか |
|---|---|---|---|
| 家賃を下げる | 毎月の家賃から引かれ続ける | すぐ | 残らない。下げた家賃が次の基準になる |
| フリーレントを付ける | 決まるたびに家賃1か月ぶん | すぐ | 残らない |
| 広告料を上げる | 決まるたびにかかる | すぐ | 残らない |
| 内装をやり直す | 部屋ごとにかかる | 次の募集から | その部屋には残る |
| 人気の設備を足す | 戸数ぶん、または建物に1つ | 次の募集から | 残る。ただし近隣も導入している |
| 元栓に1台つける | 1回だけ。20Aで総額400,000〜430,000円 | 通水した日から | 残る。戸数が増えても1台のまま |
税抜。
「決まるがすぐ退去する」を止める手は、効果が長く続く
募集の入口を広げる手は、決まるまでの日数を短くします。ただ、入居年数が短いままだと、短い間隔で同じ募集費用が出ていきます。
入居年数が1年延びると、その1年ぶんの募集費用と空室期間がまるごと消えます。入口を広げる手より、出口を細くする手のほうが、同じ支出で効果の続く期間が長くなります。
退去の理由を集めると、水回りの不満が並ぶことがあります。排水口のぬめり、浴室の汚れ、干したあとのにおい。どれも毎日のことなので、更新するかどうかの判断に響きます。
くわしいご案内賃貸の空室対策を「水回りの設備」で考える|人気設備で差がつかなくなった物件の打ち手
水は、募集の段階で比べられていない
募集図面やポータルサイトの設備欄には、目で見て確かめられる設備が並びます。水そのものについての欄はなく、書かれていないことは比べられないまま、入居先が決まっていきます。
ところが内見で入居希望者が実際に触るのは水です。蛇口をひねり、シャワーの勢いを見て、浴室の床を覗きます。比べる欄がないのに、印象だけは現地で決まります。
つまり水回りは、募集の段階では近隣と比べられていない項目です。ここに手を入れると、内見での印象と、住んでからの評価の両方が変わります。
元栓に1台つけると、どこまでが対象になるか
設備は、水道メーターの二次側に付けるノズル1台です。そこから先の配管を流れる水、つまり台所・洗面・浴室・洗濯機の水が、すべてウルトラファインバブルを含んだ水になります。
空室対策としてこの設備が扱いやすいのは、泡の性質によります。直径1マイクロメートル未満の泡は、浮力より水分子の動きの影響を強く受け、浮かずに水中に散らばるので、1台で最上階の蛇口まで届きます。
水圧については、流路を分けて合流させるデュアル構造の特許(特許第6182715号)で、泡の発生と水圧維持を両立させています。減水率は約5%です。給水装置として、日本水道協会(JWWA)の認証とJETマークの両方を取得しています。
満室でも空室でも、台数は1台
各戸に配る方式だと、空室が埋まるほど配る数が増えます。空室対策として始めたものが、埋まった先で管理の仕事に変わります。
元栓側の1台は、満室でも空室でも同じ1台です。数えるものが増えないので、空室の数が変わっても管理の手間は変わりません。
費用と、工事のあいだの条件
工事費は、水道メーターの周りの状態で決まります。空室が続いている建物でも、満室の建物でも、同じ条件で進められます。
工事は水道メーターの周りだけ
各戸への立ち入りはなく、工事全体は3時間〜半日です。直結給水の建物で1〜2時間止水するのは、UFB DUAL® をつないだ配管の接着剤が固まるのを待つためです。
受水槽方式の建物は、取り付け位置が水道メーターと槽の間になるため、入居中の部屋でも蛇口の水が止まりません。
電源も薬剤もフィルターも使わないので、通水したあとに毎年かかる費用はありません。10年の保証(メーカー2年と筆頭正規特約店 株式会社ライヴスの延長8年)の窓口も当社ひとつです。
| 設置環境 | 工事費の目安(税抜) |
|---|---|
| 水道メーターの周りが砂利・土 | 60,000〜70,000円 |
| コンクリート・アスファルト | 70,000〜80,000円 |
| マンション | 50,000〜60,000円 |
| 40A・50A(大規模の建物) | 150,000円程度 |
税抜。意匠性の高いタイル・石材を壊す場合は、復元の費用が別に必要です。
よくあるご質問
空室が半年以上続いています。まず何をすればよいですか
問い合わせ数、内見数、申し込み数を月ごとに並べてください。どこで数が落ちているかで打ち手が変わります。問い合わせが来ていないなら掲載情報、内見で止まっているなら現地の印象が原因です。
家賃を下げるのは最後にすべきですか
はい、建物に残る手を先に試してからにするのがおすすめです。下げた家賃は次の更新まで戻しにくく、周辺の相場にも影響するためです。
空いている部屋だけに設備を付けられますか
できません。元栓に付けるため、建物全体が対象になります。その代わり、入居中の部屋にも同じ日から届きます。
工事は空室が多いうちに済ませたほうがよいですか
どちらでも進められます。作業は水道メーターの周りだけで、各戸への立ち入りがないためです。募集に書けるようにするなら、募集を始める前に通水を終えておく順番です。
お見積もりに必要なものを教えてください
水道メーターの周りの写真、口径の刻印が読める写真、建物の全景の3枚です。受水槽があるかどうかは、相談内容の欄に書いてください。お問い合わせのあと、担当からメールでご連絡します。設備の写真や図面は、そのメールに添付してご返信ください。
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