この記事の結論
ホテルの浴槽に張る湯や洗面の水まで改善するには、シャワーヘッドを替えるのではなく、元栓直下に UFB DUAL® を1台取り付けて、館に入る水をウルトラファインバブルの水にします。
シャワーヘッドで変わるのはシャワーから出る水だけですが、元栓型で変えると、同じ給水系統の浴槽・洗面・大浴場・厨房の水がすべて対象になります。泡は直径1マイクロメートル未満で浮き上がらないため、浴槽に張った湯の中にも残ります。
客室のシャワーだけでなく、浴槽と洗面の水まで変えたいホテル・旅館さまへ。流して使う水と貯めて使う水の違いから、どこまで変わるのかを場所ごとに書きます。
客室の水は、流す水と貯める水に分かれる
客室の水の使い方は、2つに分けられます。シャワーと洗面の蛇口は出した水をそのまま流して使い、浴槽と大浴場は湯を貯めてから使います。この違いで、泡を作る場所をどこにするかの答えが変わります。
シャワーヘッドに泡を作る機能を付ける方式は、シャワーから出る水だけを変えます。浴槽に湯を張る水栓は別の出口なので、貯めた湯は以前のままです。
客室で水を使う場所は3つある
浴室のシャワー、洗面の蛇口、浴槽に湯を張る水栓。この3つのうち、シャワーヘッドの交換で変わるのは1つです。残りの2つは、以前と同じ水が出ます。
貯めた湯にも泡が残る理由
ウルトラファインバブルの直径は1マイクロメートル未満です。国際規格 ISO 20480-1 では、100マイクロメートル以上をミリバブル、1〜100マイクロメートル をマイクロバブルと分け、1マイクロメートル未満をこの名前で呼びます。肉眼では見えず、水は透明のままです。
泡は小さいほど浮き上がる速さが落ちます。浮上の速さは半径の2乗に比例するので、1マイクロメートル未満まで小さくなると、ほとんど上がってきません。加えてこの大きさでは、水分子の熱運動が浮力に勝つため、液の中に散らばったままになります。
泡どうしがくっつきにくい
泡の表面はマイナスに帯電しています。ゼータ電位の目安は−20〜−40mV で、同じ符号の電気を帯びた泡は互いに反発します。だから合体して大きな泡にならず、散らばった状態が保たれます。
水の中に残る時間
この2つの性質により、泡は水の中に数か月から1年ただよいます。元栓型で作った泡が配管を通って客室まで届き、浴槽に張った湯の中にも残るのはこのためです。
浴槽|張った湯がどう変わるか
泡を含んだ湯は、湯あたりがやわらかいと感じる方がいるウルトラファインバブル浴になります。
感じ方の言葉としては、湯がやわらかい、あたたかさが続く、といった声になります。湯の中に直径1マイクロメートル未満の泡が浮かずに残り、湯あたりがやわらかいと感じる方がいらっしゃいます。
客室の浴槽と大浴場で、同じ湯になる
元栓型で水を変えているので、客室の浴槽に張る湯と大浴場の湯が同じ扱いになります。上位の客室タイプだけ湯が違う、という状態が生まれません。
洗面|うがいと洗顔に使う水
洗面の蛇口は、歯磨き、うがい、洗顔、ひげ剃りと、滞在中に何度も使われる場所です。
泡を含んだ水は接触角が小さく、濡れ性が高い状態になります。細かい凹凸のあいだに水が入り込みやすくなるので、洗い流す水としての働き方が変わります。毎日の身支度の水として、そのままお使いいただけます。
くわしいご案内ホテル全館ウルトラファインバブル化の費用|元栓型1台と全室シャワーヘッド総額
大浴場と上がり湯
大浴場では、貯めた湯が泡を含んだ湯になります。あわせて、浴槽と洗い場、循環の配管の内側で、バイオフィルム(細菌が作る膜)の蓄積を抑える働きが見込めます。レジオネラ対策の基本とされるのが、この温床になるバイオフィルムを抑えることです。
水の殺菌と消毒は、殺菌剤と専門の水質管理で行うものです。設備はその管理に重ねて使うもので、置き換えるものではありません。法令で決まった点検と清掃も、これまでと同じ周期で続きます。
第三者の評価
水利用設備環境衛生協会の推奨品 24-055 として評価を受けています。
どこまで変わるかを1枚で見る
客室と館の水の使い方を並べ、シャワーヘッドの交換で変わるか、元栓直下に1台付けて変わるかを対応させました。
水の硬さは変わらない
表の最後の行のとおり、水に溶けているカルシウムやマグネシウムの量は変わりません。すでに乾いて固まった白い跡も、水だけでは消えないので、これまでどおり酸性の洗剤で落とします。
| 水の使い方 | シャワーヘッドを替えると | 元栓直下に1台付けると |
|---|---|---|
| 客室のシャワー | 変わる | 変わる |
| 客室の洗面(歯磨き、洗顔) | 変わらない | 変わる |
| 客室の浴槽に張る湯 | 変わらない | 変わる |
| 大浴場と上がり湯 | 変わらない | 変わる |
| 厨房のシンクと食洗機 | 変わらない | 変わる |
| 洗濯とリネン | 変わらない | 変わる |
| 水の硬さそのもの | 変わらない | 変わらない |
元栓型で入れた場合は、同じ給水系統にある場所が対象です。
費用と工事の条件
客室の水も大浴場の湯も同じ1台で対象になるので、費用は口径で決まります。口径は室数ではなく、建物に引き込んでいる給水管の太さで決まります。
宿泊施設に多い40Aなら、本体2,500,000円と工事費150,000円程度で、総額2,650,000円(税抜)です。口径ごとの価格と工事費は、全館に入れる場合の費用の記事にまとめています。
もう少し詳しく:大浴場だけを対象にすることもできる
元栓型での一括のほか、大浴場の系統だけ、厨房の系統だけといった範囲を限った取り付けもできます。給水が何本に分かれているかで台数が変わります。お問い合わせのあと、担当からメールでご連絡します。設備の写真や図面は、そのメールに添付してご返信ください。
館全体の水を変えるご相談
客室から大浴場、厨房まで同じ水にしたいときは、引き込みの口径と受水槽の有無をお知らせください。UFB DUAL® の製品代と工事代を分けたお見積もりをお出しします。工事で客室に入ることはありません。
よくあるご質問
浴槽に張った湯でも泡は残りますか
残ります。直径1マイクロメートル未満の泡は浮き上がる速さがほとんどなく、水分子の熱運動によって液の中に散らばったままになります。水の中に数か月から1年ただよう性質があるため、張った湯の中にも入っています。
洗面の水は、何に使えますか
歯磨き、うがい、洗顔、ひげ剃りの水として、そのままお使いいただけます。泡を含んだ水は濡れ性が高く、細かい凹凸に水が入り込みやすい状態になります。
大浴場の水質管理は変わりますか
法令で決まった点検と清掃、殺菌剤による管理はこれまでどおり続きます。そのうえで、レジオネラ対策の基本となるバイオフィルムの蓄積を抑える働きが見込めます。専門の水質管理に重ねて使う設備です。
客室のシャワーヘッドを替えるのと、どう違うのですか
対象になる場所の数が違います。シャワーヘッドで変わるのは浴室のシャワー1か所で、洗面と浴槽の湯は以前と同じです。元栓直下に1台付けると、同じ給水系統にある水はすべて対象になります。
水の硬さや味は変わりますか
水に溶けている成分の量は変わりません。密閉した配管の中だけで泡を作る構造で、外の空気を取り込まないため、水質そのものを変えずに泡だけを加える形になります。
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