この記事の結論
10年先まで残る打ち出しは、「全客室に新しい器具を入れた」ことではなく、館内のどこまでの水が変わっているか、そしてそれを何年続けているかです。
客室に置く器具は、数年のうちに他館にも広がります。公表されているだけでも15のホテル・合計2,092室、別のメーカーの製品で6,300室の導入があり、「初めて」「全客室」という告知は一度しか使えません。
設備そのものが10年残るかは、可動部と消耗品の有無、保証の年数と窓口、客室の改装で交換が要るか、お客様の目に触れて古さが見えるかの4点で確かめられます。
全客室への設備投資を、10年先まで価値が続く形で決めたいホテル・旅館の方へ。告知としての新しさと、設備として館に残るものを分けて考えます。
設備を使った告知は、他館に広がると目立たなくなります
当然ですが、同じ設備を入れる館が増えるほど、その設備を使った告知は目立たなくなります。問題は、他館との差がどれだけの期間続くかで、その長さが投資の価値を左右します。
そのため、告知として目を引く期間と、設備として館で使い続けられる期間を分けて考えます。この2つは同じ長さではありません。
客室に置く器具では、2つの期間がほぼ重なります。目に見える器具を告知に使い、見た目が古くなれば入れ替えるからです。配管の中に取り付ける設備では、2つが分かれます。告知の言葉は書き方を変えて更新でき、設備はそのまま館に残ります。
すでに何千室という規模で、導入が進んでいます
各ホテルのプレスリリースで公表されている規模を並べると、1つの館だけの話ではないことが分かります。チェーン単位、数千室単位で導入されています。
| 公表されている導入 | 規模 |
|---|---|
| ホテルチェーンの全客室へ標準装備 | 15のホテル・合計2,092室 |
| 別のメーカーの製品 | 6,300室 |
「初めて」と告知できるのは、最初の1館だけです
先に導入した館は「初めて」と告知できますが、2番目以降の館は同じ言葉を使えません。同じ館の中でも、一度告知した設備で2回目の告知はしにくくなります。
先に導入した館の判断は、告知の効果を得たという点で理にかなっています。いまから導入する館は、「初めて」以外の言葉を用意しておく必要があります。
- 最初の告知|導入したこと自体(初めて、全客室、何室)
- 次の告知|水が変わる範囲(客室のシャワーだけか、館内のすべての蛇口か)
- その後の告知|続けている年数(保証の年数、館の運用に定着していること)
器具は古くなります。水そのものは古くなりません
客室に置いた器具は、形と色と型番を持っています。数年経つと、新しい型が出て、隣の館には新しい形が入ります。見た目が揃わなくなれば、入れ替えの判断が前倒しになります。
配管の中を通る水は、形を持ちません。ウルトラファインバブルは直径1マイクロメートル未満の泡で、水中を浮き上がらず数か月から1年ただよいます。館内のすべての蛇口から出る水として残るので、お客様に伝わるのは設備の見た目ではなく、滞在中の水の使い心地です。
10年先まで使える設備かを、4つの点で確かめる
お手元の見積もりを、次の4つの点で確かめます。見積もりに書かれていない項目は、発注の前に販売元へ確認しておきます。
- 可動部と消耗品があるか(あれば、毎年の部品代がかかる)
- 保証は何年で、窓口はどこか(メーカーか、売った会社か)
- 大規模改装のときに、触ることになるか
- お客様の目に見える場所にあるか(見た目の更新が必要になるか)
大規模改装のときに、何を触ることになるか
客室の改装では、内装、家具、水栓まわりの意匠が入れ替わります。客室に器具を置いていれば、その器具も意匠の対象です。新しい水栓に合う形を選び直すことになります。
元栓の設備は、客室の内装とは別の場所にあります。改装の工程に入らないので、意思決定の項目がひとつ減ります。館内の給水の系統そのものを引き直す工事のときだけ、位置を見直します。
10年で比べると、費用のかかり方が違います
10年間でかかる費用を並べると、客室数ぶんの更新が続く方法と、導入時の費用で終わる方法に分かれます。
| 方法 | 10年のあいだにかかる費用 |
|---|---|
| 客室ごとに器具を置く | 単価に室数を掛けた初期費用、更新と部品の代金、紛失と破損の補充、点検と清掃の回数 |
| 元栓に1台取り付ける | 2,650,000円(40Aの価格と工事費15万円程度)。可動部と消耗品なし、保証は計10年 |
税抜。
ご検討の前にそろえる3つ
先にそろえるのは、水道メーターまわりの写真、給水の系統図、客室数です。給水管の太さ(口径)が分かれば価格が決まり、40Aは 2,500,000円、50Aは 3,500,000円(税抜)で、どちらもオープン価格です。
工事は3時間から半日、そのうち断水は1〜2時間です。配管につなぎ込むときの接着剤が固まるまで水を通せないためです。改装の日程が決まっていれば、その工程の中に組み込めます。受水槽のある建物では、工事中も客室の水は止まりません。
よくあるご質問
先に導入した館は、損をしたことになりますか
なりません。先に導入した館は、「初めて」と告知できた期間の分、他館との差を得ています。いまから導入する館は、別の言葉で告知を組み立てるという違いです。
元栓の設備は、何年もちますか
保証は計10年で、メーカー保証2年に筆頭正規特約店 株式会社ライヴスの延長8年を足した年数です。可動部と消耗品がないため、交換する部品もありません。
客室の改装のときに、外す必要はありますか
外す必要はありません。取り付け位置は水道の元栓なので客室の内装工事では触らず、館内の給水の系統を引き直す工事のときだけ位置を見直します。
設備が目に見えないと、告知に使えないのではないですか
使えます。書く場所は客室の設備欄と、プランの説明文です。館内のすべての蛇口が対象になるので、客室のシャワーだけでなく、洗面や大浴場まで含めて書けます。
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