この記事の結論
マンションの管理コスト削減を試算するときは、費目を、設備を足しても増えない費目、減ることが期待できる費目、変わらない費目の3つに分けて数えます。建物の元栓直下に付ける UFB DUAL® の場合、設備を足しても電気代・消耗品・定期点検の費目は増えず、0円として置けます。
雑排水管の高圧洗浄や、詰まり・漏水の突発の修繕は、減ることが期待できる費目です。設置の前に直近の実績を控えておき、1年後に同じ表で比べます。共用部の電気代や固定資産税のように変わらない費目は、先に試算の外に出します。
管理費の内訳を見直しているオーナーさま向けに、どの費目がどう動くかを、自分の数字で試算できる形に整理しました。
管理コストを、3つの欄に分けて並べる
管理コストの試算が当たらないのは、性格の違う費目を1つの表に混ぜているからです。金額が確定するものと、記録を取らないと分からないものは、同じ欄に入れないようにします。
3つに分けます。設備の仕様で決まってしまう費目、記録を取って初めて分かる費目、そして手を入れても動かない費目です。
| 欄 | 入る費目 | 数え方 |
|---|---|---|
| なくなる費目 | この設備を動かす電気代、消耗品の交換、定期点検の手配 | 仕様で決まるので、金額をそのまま0円として置く |
| 減るかもしれない費目 | 雑排水管の高圧洗浄、詰まりや漏水の突発の修繕、クレーム対応の時間 | いまの実績を年単位で控え、設置後と比べる |
| 変わらない費目 | 共用部の電気代、固定資産税、管理委託費の基本部分、法令で決まった点検 | 試算の外に出す |
なくなる費目:電気代と、消耗品・点検
この設備は、水道の水圧だけでウルトラファインバブルを作ります。コンセントも配線もないので、設置したことで電気代の費目が増えません。将来の電気代の値上がりを織り込む必要もありません。
内部に可動部と消耗品がないため、フィルターの交換もありません。交換部品の発注、在庫の管理、作業の立ち会いという事務がそのまま発生しません。
管理の側で減るのは、手配と立ち会いの予定
毎年の点検が要らないので、設備台帳に「毎年の点検」の項目が加わりません。点検がなければ、その手配と立ち会いの予定も入りません。
管理会社さまに委託している場合も同じで、増える作業がないので委託の内容を書き換えずに済みます。金額より先に、やり取りの回数が減ります。
減るかもしれない費目:配管に関わるもの
配管の内側には、汚れが薄い膜のように残ります。バイオフィルムと呼ばれる層で、これが厚くなると流れが細くなり、においや詰まりの元になります。
ウルトラファインバブルは直径1マイクロメートル未満の泡で、浮き上がらずに水中をただよい続けます。元栓直下に置いた1台の水が建物の端の蛇口まで届くのは、この性質によるものです。泡が汚れと管の内側のあいだに入り込んで付く力を弱めるので、新しい層が付きにくくなり、すでに付いている層も時間をかけて剥がれやすくなって、流れる水で少しずつ落ちていきます。変化は数か月から1年の単位で現れます。
確率の費目は、記録を残してから数える
高圧洗浄の頻度をどれだけ変えられるかは、配管の材質と使い方で違います。金額を先に置くのではなく、いまの記録を控えておくのが順番です。
控えるのは3つです。直近の洗浄の実施年と金額、作業報告書に書かれた所見、そして詰まりや漏水で臨時に出た支出の年ごとの合計。この3つを設置の前に1枚にしておくと、あとから比べられます。
突発の支出が減ると、資金の計画が立てやすくなる
詰まりや漏水の修繕は、金額が読めないまま突然出ていきます。予定していない支出が減ることは、年間の合計が同じでも資金の計画のうえでは別の意味を持ちます。
クレームの対応も同じです。1件あたりの費用は小さくても、原因の調査と業者の手配に時間がかかり、他の物件に回せる時間が削られます。
くわしいご案内賃貸の設備投資は何年で回収できるか|水回りの設備で計算してみる
変わらない費目を、先に試算の外に出す
ここを混ぜると、試算が実態から離れます。先に外しておけば、残った欄だけで判断できます。
また、取り付ける位置で対象になる範囲が変わります。受水槽のある建物では、水道メーターと受水槽のあいだに付けるので、建物全体が対象になります。井戸水を使っている系統は、水道の水とは条件が異なります。
- 共用部の電気代、エレベーターの保守、固定資産税
- 管理委託費の基本部分
- 法令で決まっている点検と清掃
- すでに漏水している配管、劣化して更新の時期に来ている配管
試算の手順(自分の数字を入れて出す)
手順を決めておくと、来年も同じ形で比べられます。使う数字は、ほとんどが手元の書類の中にあります。
| 手順 | 使う数字 | どこから取るか |
|---|---|---|
| 1. 変わらない費目を外す | 共用部の電気代、税、委託費の基本部分 | 収支の内訳 |
| 2. なくなる費目を0円で置く | この設備の電気代、消耗品、点検 | 仕様と、お見積もりの内訳 |
| 3. 減るかもしれない費目を控える | 洗浄の実施年と金額、突発の修繕の年合計 | 作業報告書と過去の請求書 |
| 4. 空室の期間を年で控える | 空室の日数の合計、1室あたりの家賃 | 募集の記録 |
| 5. 費用の側を置く | 口径ごとの総額 | この記事の費用の表 |
| 6. 1年後に同じ表で比べる | 3と4の数字だけ差し替える | 同じ書類 |
この表は試算の手順です。ご自身の数字を入れて確かめてください。
費用の側を置く
削減の側だけ並べても判断はできません。費用の側も一緒に見ます。この設備は総額のあとに毎年かかる費用がないので、初期の金額をそのまま10年の金額として置けます。
建物の引き込みが25Aなら総額650,000〜680,000円、40Aなら2,650,000円(いずれも税抜)です。口径ごとの価格と工事費は、一棟まるごとの導入費用の記事にまとめています。
よくあるご質問
電気代は本当にかからないのですか
かかりません。水道の水圧だけでウルトラファインバブルを作る構造で、電源も配線もありません。ポンプや電極を使う方式とは、この点が違います。
消耗品の交換はありますか
ありません。内部に可動部と消耗品がないため、フィルターの交換も部品の交換もありません。設置のあとに毎年かかる費用はありません。
回収の年数は、どう計算すればよいですか
総額を、1年で減った費目の合計と、空室が短くなった分の家賃の合計で割ります。減った費目は、この記事の手順3と4の数字を、設置の前と1年後で比べて出します。内訳は物件ごとに違うので、ご自身の実績を入れて確かめてください。
配管の洗浄はやめてよいのですか
続けてください。洗浄をやめるための設備ではありません。洗浄のときの所見を記録に残していくと、頻度の見直しを検討する材料になります。
お見積もりには何が要りますか
お問い合わせのあと、担当からメールでご連絡します。設備の写真や図面は、そのメールに添付してご返信ください。
この記事に書いていないことは、直接お聞かせください。
お気軽にお問い合わせください。


