浴槽と洗い場のピンク汚れ|施設の清掃をどう組むか

浴槽と洗い場のピンク汚れ|施設の清掃をどう組むか

この記事の結論

浴槽と洗い場のピンク汚れの対策は、戻りやすい場所ほど日常清掃の間隔を短くし、閉館後に床の水を切って朝までに乾かす手順を組み込むのが基本です。ピンク汚れはロドトルラという酵母が主体のぬめりで、中性洗剤とスポンジで落とせます。

ただし湯がかかって乾かない面では、皮脂や石けんの残りを栄養にして繰り返し出てきます。場所ごとに色が戻るまでの日数を記録すると、割り当ての見直しや人手の相談の材料になります。

洗い場のタイルや浴槽の縁が、清掃してもすぐピンク色に戻ってしまう温浴施設に向けて、清掃の割り当てと記録の組み方をまとめました。

目次

ピンク色のぬめりの正体と、施設で繰り返す理由

浴室のピンク色のぬめりは、ロドトルラと呼ばれる赤い色素を持つ酵母が主体です。湿った面に薄い膜として付き、皮脂やシャンプー、石けんの残りを栄養にして増えます。

膜は面に乗っているだけなので、強くこする必要はありません。施設で手間がかかるのは、落としても同じ場所に繰り返し出てくることです。1日の営業で持ち込まれる皮脂と石けんの量は家庭よりはるかに多く、洗い場の床は営業中ずっと湯がかかり、閉館後も濡れたままになりがちです。

水分、温度、栄養という増える条件が毎日そろう場所では、落とす作業だけで追いかけるより、条件のほうにも手を入れると割り当てを組みやすくなります。

出やすい場所と、見落としやすい場所

色が出る場所は、どの施設でもおおむね共通しています。湯がかかるのに乾きにくい面です。

  • 洗い場の床の目地と、排水の周囲
  • 浴槽の縁の、水位が当たる線
  • シャワーのホースの付け根と、掛けるフックの裏
  • カランの吐水口の下と、その真下の壁
  • 桶の底、椅子の裏、ベンチの脚
  • サウナ室の前に敷いたマットの下

しゃがまないと見えない面

ご存じのとおり、立って見える面は毎日の清掃で拭かれます。残りやすいのは、しゃがんで見上げないと目に入らない面です。桶を伏せて積むと底が乾かず、椅子の裏は毎日水がかかるのに手が入りません。

点検の順路に、しゃがんで浴室を1周する工程を加えると、割り当てから抜けている面が見つかります。見つかった面は、日常清掃の担当表に書き足すだけで済みます。

落とす手順

日常の汚れには、中性洗剤とスポンジで足ります。塩素系の洗剤を最初から使うと、目地のセメントや金属の部品を傷めます。色が残ったときだけ、塩素系を薄めて短い時間置いてから流します。

手順は、洗剤をかける、こする、流す、水を切るの順です。最後の水切りを省くと床が濡れたまま朝を迎え、色が戻るのが早くなります。スクイジー(床の水を集めるゴムのワイパー)で排水口へ水を送るところまでを、1回の作業に含めます。

作業する方の安全のため、塩素系の洗剤と酸性の洗剤は時間帯を分けて使います。2つが混ざると有毒なガスが出ます。保管の棚も別にし、使う時間帯を掲示しておくと、交代の多い現場でも守られます。

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色が戻るまでの間隔を延ばす

増える条件のうち、施設が手を入れられるのは水分と栄養の2つです。湯の温度は営業に必要なので変えられません。

水分については、閉館後に床の水を切り、換気扇や送風機を回して、朝までに乾く時間をつくります。費用がかからないので、最初に試せる手です。

栄養については、石けんカスを残さないことです。床を流すとき、壁の下端と目地に向けて水を送る手順にしておくと、残り方が変わります。

清掃の割り当てをどう組むか

割り当ては、面積を人数で割るのではなく、場所ごとに色が戻るまでの日数に合わせて間隔を決めます。戻るのが早い場所を週1回の定期清掃に回すと、そのたびに強くこする作業になり、1回あたりの時間が伸びます。

反対に、長くもつ面を毎日こするのは、人手の使い方として無駄が出ます。どちらに当たるかは、記録がないと決められません。

対象 日常(毎日) 定期(週1回) 記録に残すこと
洗い場の床と目地 水を切る/目地をブラシで1往復 目地を洗剤でこすり洗い 色が見えた日
浴槽の縁の水位の線 営業後に拭き上げ 縁を洗剤で一周 拭き上げに要した時間
シャワーのホースと掛ける場所 付け根を拭く フックの裏まで外して洗う 付け根の色
桶・椅子・ベンチ 伏せずに立てて乾かす 裏面を洗う 乾ききらない置き方の有無

記録の取り方

記録には、作業したかどうかではなく、面の状態を書きます。「清掃済み」だけでは、翌月に間隔を変える判断ができません。

  • 色が見えた場所と、その日付
  • 落とすのに要した時間
  • 使った洗剤と、薄めた濃度
  • 閉館時に床が乾いていたかどうか
  • その日の入館者数

入館者数を同じ表に並べる

入館者数を同じ表に並べると、混雑した週の翌週に色が戻るのが早い、といった関係が見えてきます。清掃の人手を増やす相談を本部に上げるとき、この表がそのまま材料になります。

館内に入る水を変える方法

ここまでは、付いたものを落とす側の手です。もう1つ、館内に入ってくる水を変えて、ぬめりが付きにくい状態をつくる方法があります。

UFB DUAL® を取り付けるのは、水道メーターの二次側にある元栓です。ノズルの中で水の圧力が変わり、水道水にもともと溶けている空気が、直径1マイクロメートル未満の泡になります。電気も薬剤も使わず、水道の水圧だけで泡をつくり続けます。

泡の表面はマイナスに帯電しています。皮脂や石けんの残りのような汚れと、床や浴槽の面とのあいだに泡が入り込み、付着する力を弱めて、流す水で剥がれやすくします。面を覆って、汚れが再び付くのを抑える働きも期待できます。

導入後も清掃はなくなりません。変わるのは、色が戻るまでの間隔と1回の作業にかかる手間で、日常清掃の時間と範囲を見直す材料になります。浴槽水の消毒と水質検査は、これまでどおり続けます。

減水率は約5%で、シャワーとカランの水の出方はほぼ変わりません。水量を大きく絞る方式では、そのぶん水の出方が変わります。いまの清掃の手順と設備は、そのまま使えます。

よくあるご質問

ピンク汚れが出るのは、掃除が足りないからですか

いいえ、回数だけの問題ではありません。ロドトルラは湿った面に残った皮脂や石けんを栄養にして増えるため、乾かない面では回数を増やしても繰り返し出てきます。場所ごとに色が戻るまでの日数を記録し、間隔を合わせるほうが早く落ち着きます。

塩素系の洗剤で毎日こすってもよいですか

おすすめしません。目地のセメントや金属の部品を傷めます。日常は中性洗剤とこすり洗いにして、色が残ったときだけ塩素系を薄めて短い時間使う、という使い分けにします。

換気を回すだけで変わりますか

はい、床が乾く時間ができると、色が戻るまでの間隔は延びます。閉館後にスクイジーで床の水を切ってから送風を回すところまでを、1つの作業として組み込みます。

UFB DUAL® を付けると、清掃はしなくてよくなりますか

いいえ、清掃は続きます。ぬめりを付きにくくする設備なので、変わるのは色が戻るまでの間隔と、1回の作業にかかる手間です。

費用はどのくらいですか

給水管の口径によって決まります。当社販売価格は、40Aなら本体2,500,000円、50Aなら本体3,500,000円(税抜)で、工事費は15万円程度です。40A・50Aはメーカー希望小売価格の設定がないオープン価格です。給水管が25Aなら本体600,000円(メーカー希望小売価格850,000円)、工事費は5〜8万円です。製品代と工事代を明らかにし、お見積もりで提出した以上の金額は一切いただきません。

アリージェンス合同会社 代表 沼倉孝秀

沼倉 孝秀(ぬまくら たかひで)

アリージェンス合同会社 CEO。UFB DUAL®・emiiR®(エミール)・α-HT® の正規一次販売店として、製品の選定から設置、設置後の窓口までを担当しています。

アリージェンス合同会社

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