潅水の水をウルトラファインバブル水に変えた比較試験では、ハウスのニラで株の重さが390g(ふだんの水は265g)、リーフレタスは全品種で上回り、平均で約63%の増加が報告されています。
数字が出やすいのは、潅水をコントロールできるハウスと水耕です。同じ品種・同じ肥料で水だけを変え、自分の圃場で確かめるところから始められます。
潅水の水を変えると根と収量がどう動くのか。報告されている数字と、環境によって出方が変わる範囲、そして自分の圃場で確かめる手順を、生産者の方に向けてまとめました。
根が置かれている環境を、3つで見る
根の働きを決めているのは、水、酸素、温度の3つです。このうち潅水で動かせるのは水と酸素で、温度は季節とハウスの管理で決まります。
水が足りていても伸びない、という状態はよく起きます。根は呼吸しているので、土や培地のすき間に空気がないと働きが落ちます。水をやりすぎたときに根が傷むのは、水が多いからではなく、すき間の空気が押し出されるからです。
だから潅水を見直すときは、量とタイミングのほかに、その水が何を運んでいるかという見方が加わります。
溶存酸素という考え方
水に溶けている酸素の量が溶存酸素です。地下水は空気に触れる時間が短いので、溶存酸素が少ない傾向があります。地下水を水源にしているハウスで根の元気がない、という相談が多いのはこのためです。
ウルトラファインバブルは直径1マイクロメートル未満の泡で、浮き上がらず水の中を長くただよいます。この製品が使うのは、水道の水圧だけで水にもともと溶け込んでいる空気を細かくする方式です。ガスのボンベもポンプも要りません。
潅水の水に泡が含まれていると、根のまわりまで空気が届きやすくなります。発根と初期生育の後押しが期待できるのは、この経路です。
比較試験で報告されている数字
ハウスのニラでは、同じハウスを2つに分け、片方だけ潅水の水を変えて比べています。株の重さは390gとふだんの水の265gで、茎の太さと葉の量にも差が出ました。生育が早く、通常より約4日早い収穫になっています。
水耕のリーフレタスでは、7品種すべてでウルトラファインバブル水の区が上回り、平均で約63%の増加です。葉の量だけでなく、根の量と太さにも差が出ています。根がしっかり張ることが、葉の生育の違いにつながっています。
液肥を20%減らした試験環境でも、通常以上の生育が報告されています。肥料の価格が上がっている局面では、収量と肥料代の両方から見られる材料です。
| 品種 | 生育日数 | ふだんの水 | ウルトラファインバブル水 | 増加率 |
|---|---|---|---|---|
| バタビア | 37日 | 30g | 70g | +133% |
| フリルアイス | 46日 | 30g | 50g | +67% |
| グリーンオーク | 31日 | 20g | 30g | +50% |
| ルッコラ | 30日 | 20g | 30g | +50% |
| 水菜 | 30日 | 25g | 35g | +50% |
| バターヘッド | 38日 | 40g | 55g | +38% |
| サラノバ | 40日 | 40g | 50g | +25% |
出典:正規特約店の営業資料(2026-09-26 確認)
数字が出やすい環境はどこか
共通しているのは、潅水をコントロールできることです。水の量とタイミングを決められる環境ほど、結果が数字で見えます。
地下水を水源にしているハウスは、溶存酸素の少ない水を使っている前提があるため、差が出やすい条件にあたります。逆に露地栽培と天水田は、降雨と気温と日照の影響が大きく、比べること自体が難しくなります。
| 環境 | 出方 |
|---|---|
| ハウス栽培 | 潅水を常時コントロールでき、結果が数字で見やすい |
| 水耕・養液栽培 | 水そのものが栽培媒体。レタス・ハーブ・トマトなどに向く |
| 果樹園 | 点滴の潅水システムがあれば見やすい |
| 育苗農場 | 専用の給水設備があれば苗全体に均一に届き、比べやすい |
| 地下水を水源とするハウス | 溶存酸素が少ない傾向のため、差が大きく出やすい |
| 露地栽培・天水田 | 降雨・気温・日照の影響が大きく、比較がしにくい |
出典:正規特約店の営業資料(2026-09-26 確認)
水田と露地では、どこまで分かっているか
水田を対象にした学会発表では、栄養成長期に草丈と分げつ数の増加、根が深く伸びる傾向、土壌からのメタン放出が抑えられる可能性が報告されています。同じ発表では、生殖成長期には伸びが弱まり、収量には差が出ませんでした。
査読を受けた研究では、肥料の足りない条件や塩類の多い条件で、初期の生育と発芽・発根が後押しされることが報告されています。同じ研究群では、泡の濃度と作物の種類によって結果が変わることも示されています。
つまり、環境をそろえられるところでは数字が出て、天候に左右されるところでは幅が出ます。だから導線は、自分の圃場で1区画から確かめる形がいちばん合理的です。
自分の圃場で確かめる手順
変えるのは水だけにします。同じ品種、同じ培地、同じ液肥、同じ潅水のタイミングで、片方の区画だけ水を変えます。ハウスを2つに分けられるなら、隣どうしで比べるのがいちばん条件がそろいます。
測るのは、収穫時の株の重さ、収穫までの日数、そして根の量です。根は最後に抜いて写真を残しておくと、次の作の判断材料になります。葉の色や勢いは目で見て記録し、収穫の数字と並べます。
効果を確かめるためのレンタル品があります。設備を買う前に1作ぶん試して、自分の圃場の数字で判断していただくのが確かな進め方です。
費用の考え方
取り付けるのは給水側で、ハウス1棟なら20Aが350,000円、25Aが600,000円(税抜)。農場全体の元栓に入れる場合は40Aの2,500,000円が入ります。工事費は住宅と同じ環境なら50,000〜80,000円、40Aでは150,000円程度が基準です。
入れたあとの費用は発生しません。可動部と消耗品がなく、電源も薬剤も使わないため、毎年かかるのは何もありません。保証は計10年で、メーカー保証2年と当社の延長保証8年を合わせたものです。
判断の材料は、1作の収量と単価、そして肥料代です。レンタルで取った数字に自分の単価を掛けて、設備の金額と並べてください。
よくあるご質問
どのくらい収量が増えますか
作物と栽培環境、水質で変わります。報告されている比較試験では、ハウスのニラで株の重さ390g(ふだんの水は265g)、水耕のリーフレタスで平均約63%の増加です。自分の圃場では、1区画で水だけを変えて確かめてください。
露地でも効きますか
露地と天水田は、降雨と気温と日照の影響が大きいため、比べること自体が難しい環境です。数字が出やすいのは、潅水をコントロールできるハウスと水耕、点滴潅水のある果樹園です。
酸素やCO2を足す装置ですか
違います。水道の水圧だけで、水にもともと溶け込んでいる空気を細かくする方式です。ガスを添加する設備は当社では扱っていません。
試してから決められますか
効果を確かめるためのレンタル品があります。1作ぶん試して、収量と根の状態をご自身の記録で確認したうえで判断していただけます。
いくらかかりますか
ハウス1棟の20Aなら本体350,000円と工事費50,000〜80,000円で、合計400,000〜430,000円(税抜)です。農場全体の元栓に入れる40Aは本体2,500,000円で、工事費150,000円程度が基準になります。保証は計10年です。
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ご相談とお見積もりは無料です。写真で判断できることも多く、必要な場合は現地を拝見します。


