この記事の結論
赤水対策の効果は、水の鉄分・濁度・色度の3項目を、導入前と導入後3か月・6か月・12か月に、同じ蛇口・同じ時刻・流す前か後かをそろえて測り、比べて確かめます。項目を増やすより、採水の条件をそろえることと、導入前に測っておくことが要点です。
記録は、日付・採水した場所・流す前か後か・項目と数値・検査を頼んだ先の5列の表にして、写真と一緒に残します。給水系での測定例では、鉄分が設置前の約1mg/Lから1年後に約0.05mg/Lまで下がりました。
配管の延命や水処理の機器を検討していて、効いたかどうかを自分で確かめたい管理組合の理事さま・オーナーさま・設備のご担当者さまに向けて、測り方を先に並べました。
何を測れば分かるのか
ご存じのとおり、赤水は配管から出た鉄が水に混じった状態なので、測るのは鉄の量と、水の見え方です。
| 測るもの | 分かること | いつ測るか |
|---|---|---|
| 鉄(mg/L) | 水に出ている鉄の量。赤水の中心の数字 | 導入前と、導入後3か月・6か月・12か月 |
| 濁度 | 粒が混じっている度合い | 鉄と同じ採水で同時に |
| 色度 | 色として見える度合い。苦情の内容に近い | 鉄と同じ採水で同時に |
| 見た目の記録(写真) | 入居者さまが見ているもの | 申し出があったときと、定期の点検で |
測る場所と時刻をそろえる
同じ建物でも、測る条件が違えば数字は動きます。比べられる数字にするために、次の3つを固定します。
1つめは場所です。系統の違う蛇口を2か所か3か所決めて、毎回そこで取ります。2つめは時刻です。朝いちばん、つまり水が長く止まっていたあとに取ります。3つめは、流す前と流したあとを分けることです。
朝いちばんの水は、配管の中に溜まっていたものが出ます。2分ほど流したあとの水は、いま流れている水の状態に近づきます。この2つは別の意味を持つので、どちらか片方だけを測り続けても構いません。ただし、2つを混ぜて比べないようにします。
採水のしかたと、頼む先
容器は、検査を頼む先から送られてくるものを使います。手元の容器で取ると、洗剤や前に入っていたものが結果に混じります。
頼む先は、登録検査機関か分析会社です。項目と本数、採水の日程を伝えて見積もりを取り、金額はその見積もりで確かめてください。
簡易な試薬やパックテストは、その場で傾向をつかむには役立ちます。ただし総会や報告に出す数字としては、分析に出したものを使ってください。
くわしいご案内貯水槽のある建物に義務づけられていること|清掃・検査・記録
どれくらいの期間で見るか
錆の性質に働く方法は、いまある錆を取り去るものではありません。付き方と育ち方が変わっていくので、変化は月の単位で進みます。
見る間隔は、導入前、3か月、6か月、12か月が扱いやすいです。理事会の周期と合うので、報告の場に乗せられます。3か月で動きが小さくても、そこで判断を打ち切らないでください。
実際の変化の例
鉄分の測定例があります。給水系で、設置前は約1mg/Lだった水中の鉄が、1年後には約0.05mg/Lになっていました。同じ検証には、ロータンクへ入れた赤錆の鉄片を1年後に取り出した記録も含まれます。
この数字は、1つの現場で測られたものです。水質と配管の状態が違えば、変わり方も変わります。自分の建物で確かめられるのは、自分の建物で測った数字だけです。そのため、導入前の測定が要ります。
当社が扱う emiiR®(エミール)は、通る水の流れだけで特殊セラミックスを動かし、もろい赤錆を安定した黒錆に変えていきます。働くのは中性からアルカリ性の水で、強酸性の水では働きません。
記録の残し方
報告の形は、表を1枚と写真です。表は、日付、採水した場所、流す前か後か、測った項目と数値、測った先の5列でそろえます。
理事会やオーナーさまへの報告では、数値の上下だけでなく、何が変わらなかったかも並べてください。次の判断に使えるのは、変わったことと変わらなかったことの両方です。
この記録は、売却や引き継ぎの場面でも役に立ちます。設置日と型式、保証の期限と一緒に1枚にまとめておくと、そのまま次の代に渡せます。
変化が見えなかったときの扱い
見えなかったときに先に確かめるのは、測り方です。採水の場所や時刻がずれていないか、流す前と後を混ぜていないか、1回の測定だけで判断していないか。ここで説明が付くことがあります。
測り方がそろっているなら、次は出どころです。赤水の出どころが受水槽の中や本管側なら、配管の錆に働く方法では変わりません。鉄の面が無い樹脂管やステンレス鋼管が主体の建物も同じです。
水質も条件です。強酸性の水では働きません。ここまでを順に確かめていくと、効果が出なかったのか、測れていなかったのか、相手が違ったのかが分かれます。
よくあるご質問
自分で測ることはできますか
簡易な試薬やパックテストで傾向はつかめます。報告に出す数字は、登録検査機関か分析会社に出したものを使ってください。自分で測るなら、採水の場所と時刻をそろえて、写真と一緒に残すと役に立ちます。
何項目を頼めばよいですか
赤水の経過を追うなら、鉄、濁度、色度の3つで足ります。項目を増やす前に、採水の条件をそろえてください。条件が動いている10項目より、そろった3項目のほうが読めます。
導入の前に測っていませんでした
いまから測り始めて、経過として並べてください。導入前の数字が無い場合は、同じ建物の中で条件の違う系統を比べる形が使えます。次の機会には、必ず導入前の数値を残してください。
どの建物でも、同じように下がるのですか
水質と配管の状態で変わります。1つの測定例では、設置前の約1mg/Lから1年後に約0.05mg/Lまで下がりました。建物ごとに変わるので、導入前の測定と、決めた条件での記録が要ります。
測定の費用はいくらですか
項目と本数で変わるので、登録検査機関か分析会社から見積もりを取って確かめます。項目と本数、採水の日程を伝えると、見積もりが出ます。
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