JWWA認証 Z-372 は、何を確かめた印なのか|認証の範囲を読む

JWWA認証 Z-372 は、何を確かめた印なのか|認証の範囲を読む

この記事の結論

JWWA認証 Z-372 は、emiiR®(エミール)の給水系統向けの型式が、水道の圧力に耐えること(耐圧性能)と、飲む水に触れても有害な成分が溶け出さないこと(浸出性能)を、日本水道協会が第三者として確かめた印です。認証の対象範囲は、この2つに限られています。

飲料水の配管に組み込んでよいことの裏づけになる一方、スケールや赤水を減らす効果の認証ではありません。対象はJHW型・JEH-1〜11型・SRD-6型など給水系統向けの型式で、冷却塔向けのJCT型は入っていません。

水処理装置の説明にJWWA認証とあり、それが何を意味するのかを確かめたい設備担当・管理組合の方に向けて、認証の範囲を読み解きます。

目次

emiiR® は日本水道協会の認証を受けている(Z-372)

認証登録番号はZ-372で、区分は給水用具(その他)です。認証を取得しているのは製造元のエミール・ジャパン株式会社(旧社名 日本治水販売株式会社)で、2013年12月17日に登録され、2026年4月1日に更新されています。いまの有効期限は2027年3月31日です。

日本水道協会は、水道の蛇口や配管の部品などの給水器具について、第三者として認証を行っている団体です。認証を受けた製品は、認証登録証に番号・型式・対象範囲が記載されます。

その認証が確かめたのは、耐圧性能と浸出性能の2つ

Z-372の認証登録証には、認証の対象範囲として「水道法に基づく耐圧性能、浸出性能のみ」と書かれています。のみ、という言葉のとおり、この2つ以外は認証の対象に入っていません。

給水の器具に求められる性能基準は、耐圧・浸出・水撃限界・防食・逆流防止・耐寒・耐久の7つがあり、器具の種類によってどれが要るかが変わります。水の通り道の途中に入る筒である emiiR® では、この2つが確かめられています。

耐圧性能とは何を見たものか

耐圧性能は、水道の圧力に耐えられるかを見るものです。給水装置の構造と材質の基準を定めた厚生労働省の省令では、1.75メガパスカルの静水圧を1分間かけて、水漏れ・変形・破損などが起きないことを求めています。

小口径向けのJHW型の銘板には、試験耐圧1.75MPa、使用耐圧0.8MPa、材質SUS304と記されています。建物の配管に組み込んでも、水圧で筒が壊れたり漏れたりしないことの確認です。

浸出性能とは何を見たものか

浸出性能は、器具が水に触れたときに、材料から有害な成分が水に溶け出さないかを見るものです。器具に水を触れさせてしばらく置き、その水に溶け出した成分の量を、省令の定める基準と比べます。

emiiR® の中では、ステンレスの筒とセラミックスの玉が水に触れ続けます。浸出性能の認証は、その水を飲んでも問題がない材料でできていることを、第三者が確かめたということです。

くわしいご案内emiiR®(エミール)について

この認証で言えるのは「飲料水の系統に使ってよい」ということ

耐圧と浸出の2つが確かめられていると、飲み水が流れる給水の配管に組み込めます。建物の給水元や、トイレの給水管に付けるときに、この認証が判断の材料になります。

マンションの管理組合や、病院・学校のように飲み水の系統に手を入れることに慎重な建物では、この確認があることが話を進める前提になります。

認証の有無と、効果の有無は別の物差し

この認証は、スケールが付きにくくなるか、赤水が減るか、尿石が付きにくくなるかを確かめたものではありません。水道の配管に入れて安全かどうかを確かめたもので、効果の話とは別の物差しです。

水処理の装置を比べるときに、認証の有無だけを並べると、この2つが混ざってしまいます。認証があると書かれていたら、何を確かめた認証なのかまで読むと、比べる軸がずれません。

では効果は何で確かめるのか(特許の登録番号と、3か月のデモ)

効果を確かめる材料は、別に2つあります。1つは特許です。emiiR® は、流量が変わっても玉が動くようにした特許第7578981号など3件の特許で、装置の仕組みを登録しています。仕組みの中身は、登録番号から誰でも読めます。

もう1つは、自分の設備で測ることです。冷却塔では、3か月の無償デモで、薬剤の使用量・ブロー水の量・付着の状態を記録して比べられます。

呼び径と型式によって、認証を受けているものと受けていないものがある

Z-372の型式の一覧には、JHW型(20mm・25mm)、JEH-1〜11型(20〜100mm)、SRD-6型(50mm)などが並びます。同じシリーズでも、JEH-12〜15型はこの認証を受けていません。

冷却塔向けのJCT型も、この認証の型式の一覧には入っていません。冷却水は飲み水の系統ではないため、給水用具の認証とは別の話になります。認証が要る系統に付けるときは、選ぶ型式が一覧に入っているかを先に確かめます。

型式 Z-372の対象か 主な用途
JHW型 対象 給水系統(小口径)
JEH-1〜11型 対象 給水系統など
SRD-6型 対象 給排水管の保全など
JEH-12〜15型 対象外 大口径
JCT型 一覧にない 冷却塔

認証の番号は、照会して確かめられる

認証登録証は製造元が公開しています。番号、認証の対象範囲、型式、有効期限が1枚に載っているので、説明と食い違いがないかを突き合わせられます。有効期限は更新されていくので、確かめる時点の日付も見てください。

売り手が示す番号を自分で引いて確かめる手順は、赤水の記事「JWWA認証の調べ方」に分けています。付けたい系統の配管の口径をお知らせいただければ、その口径に合う型式が認証の対象に入っているかを添えて、お見積もりをお出しします。

よくあるご質問

JWWA認証があれば、スケールが減るということですか

効果を確かめた認証ではありません。Z-372が確かめたのは、水圧に耐えることと、水に有害な物質が溶け出さないことの2つです。効果は、特許の中身と自分の設備での試験で確かめます。

すべての型式が認証を受けていますか

受けていません。一覧に並ぶのはJHW型、JEH-1〜11型、SRD-6型などで、呼び径は型式ごとに決まっています。JEH-12〜15型と、冷却塔向けのJCT型は対象外です。

マンションの給水管に付けても大丈夫ですか

認証の対象の型式なら、飲み水の配管に組み込んでよいことが第三者の認証で確かめられています。口径に合う型式が対象に入っているかを、お見積もりのときにお示しします。

認証に有効期限はありますか

あります。Z-372は2026年4月1日に更新され、いまの有効期限は2027年3月31日です。確かめる時点で最新の認証登録証を見てください。

アリージェンス合同会社 代表 沼倉孝秀

沼倉 孝秀(ぬまくら たかひで)

アリージェンス合同会社 CEO。UFB DUAL®・emiiR®(エミール)・α-HT® の正規一次販売店として、製品の選定から設置、設置後の窓口までを担当しています。

アリージェンス合同会社

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