冷却塔のブロー水削減は本当に効果がある?メリットとデメリット

クーリングタワーのブロー水削減は本当に効果がある?メリットとデメリット

近年、環境意識の高まりやコスト削減の観点から、クーリングタワーのブロー水削減が注目されています。しかし、「本当に効果があるのか?」「デメリットはないのか?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。この記事では、クーリングタワーのブロー水削減について、その効果、メリット、デメリット、そして具体的な削減方法について詳しく解説します。

目次

1. クーリングタワーのブロー水とは?

クーリングタワーは、冷却水を循環させて熱を放出する装置です。冷却水は蒸発するため、水中の不純物(カルシウム、マグネシウム、シリカなど)が濃縮されていきます。不純物が濃縮されたまま放置すると、スケール(水垢)が付着し、冷却効率の低下や配管の詰まりを引き起こします。そのため、定期的に不純物を含んだ濃縮水を排水し、新しい水を補給する必要があります。この排水が「ブロー水」です。

2. ブロー水削減のメリット

2-1. 水道料金の削減

ブロー水を削減することで、補給水の使用量が減り、水道料金の削減につながります。特に、大規模なクーリングタワーを使用している場合、削減効果は大きくなります。

2-2. 排水処理コストの削減

ブロー水は水質によっては排水処理が必要になる場合があります。ブロー水を削減することで、排水処理の量とコストを削減できます。

2-3. 環境負荷の低減

ブロー水を削減することで、水資源の節約に貢献できます。また、排水処理に必要なエネルギーや薬剤の削減にもつながり、環境負荷を低減できます。

2-4. 薬液使用量の削減

ブロー水削減は冷却水内に含まれる不純物の濃度を適切に保つこととつながります。適切な濃度管理を行う事でスケールや腐食の抑制が可能となり結果として薬液使用量の削減にもつながります。

3. ブロー水削減のデメリット

3-1. 適切な水質管理の必要性

ブロー水を削減しすぎると、冷却水中の不純物濃度が高くなり、スケールや腐食のリスクが高まります。適切な水質管理が不可欠です。

3-2. 初期投資やメンテナンスコストの増加

ブロー水削減システムを導入する場合、初期投資が必要になることがあります。また、水質管理やメンテナンスの頻度が増える可能性もあります。

3-3. 専門的な知識が必要

ブロー水削減を行うには水質管理や冷却塔の構造に関する専門的な知識が必要です。専門家への相談や専門業者への依頼が必要になる場合もあります。

4. ブロー水削減の方法

4-1. 濃縮制御

冷却水中の不純物濃度を測定し、適切な濃度になるようにブロー水の量を調整します。自動濃縮制御装置を導入することで、効率的なブロー水管理が可能です。

4-2. 水処理技術の導入

軟水器やフィルターなどの水処理装置を導入し、冷却水中の不純物を除去します。これにより、ブロー水の量を削減できます。

4-3. 非化学的処理

磁気や電気を用いた非化学的処理技術を導入することでスケール発生を抑制し、ブロー水削減に繋げることが出来ます。薬品を使用しないため環境負荷を低減できます。

4-4. 定期的なメンテナンス

クーリングタワーの定期的な点検と清掃は、スケールやスライムの発生を抑制し、冷却効率を維持するために重要です。定期的なメンテナンスによりブロー水削減にも繋がります。

4-5. 水質管理の徹底

冷却水の水質を定期的に分析し、適切な水質管理を行うことで、スケールや腐食のリスクを低減できます。水質管理の徹底はブロー水削減に不可欠です。

5. まとめ

クーリングタワーのブロー水削減は、水道料金や排水処理コストの削減、環境負荷の低減など、多くのメリットがあります。しかし、適切な水質管理を行わないと、スケールや腐食のリスクが高まるというデメリットも存在します。ブロー水削減を検討する際は、専門家と相談しながら、自社のクーリングタワーに適した方法を選択することが重要です。

この記事では、クーリングタワーのブロー水削減について、その効果、メリット、デメリット、具体的な削減方法について解説しました。これらの情報を参考に、クーリングタワーの効率的な運用とコスト削減、そして環境負荷低減に繋げていただければ幸いです。

クーリングタワーの運用方法を変えると、
水道料金の削減が可能です。

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この記事を書いた人

施設環境を進化させるアリージェンス合同会社のCEO。

人と仕事に誠実かつ忠実であること、
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