温浴施設の配管清掃の費用|維持費の内訳と、付着を抑えて下げる方法

温浴施設の配管清掃の費用|維持費の内訳と、付着を抑えて下げる方法

この記事の結論

温浴施設の配管と浴槽の維持費は、清掃の人件費と委託費、薬剤費、ろ材の交換費、水道代と下水道の料金、湯を温める燃料費の5つに分けると、どこから下げられるかが見えてきます。

このうち清掃・ろ材・水道・燃料の費用は、循環配管やろ過器の内側に付くスケールとバイオフィルムの量に左右されます。清掃・逆洗・換水の記録で付き方を確かめ、付着を抑える設備を加えると、逆洗の頻度やろ材の交換の周期を見直す材料になります。

温浴施設の配管と浴槽にかかる維持費を、費目ごとに分けて見直したい経営者・設備担当の方へ。費目と配管の内側の付着との関係、配管の洗浄の見積もりのそろえ方、付着を抑える設備の費用をまとめました。

目次

維持費の内訳

毎月の支出のうち、配管と浴槽に関わるものは5つの費目に分けられます。表は、金額の大きい順ではなく、施設の側で見直しやすい順に並べています。

費目 金額を左右するもの 見直せるところ
清掃の人件費と委託費 延べ作業時間(回数×時間帯×作業項目) 汚れが戻る速さ。日常と定期の切り分け
薬剤 浴槽の水量と、注入の設計 時間帯ごとの濃度の記録にもとづく注入量の調整
ろ材 ろ材の量と、交換の周期 逆洗で出しきれずに残る量
水道と下水道の料金 換水と逆洗で使う水量 換水と逆洗の回数
燃料 換水で出ていく湯の熱量と、伝熱面の状態 付着した層の厚さ

配管の内側で起きていること

5つの費目の多くに関わっているのが、循環配管とろ過器の内側の状態です。内側に付くものは2種類あります。水に溶けていたカルシウムなどが固まったスケールと、微生物とその出す物質が面に貼り付いたバイオフィルムです。

スケールは、熱交換器などの熱を伝える面に付くと、薄い層でも熱を伝えにくくし、湯を温める燃料が余計にかかります。数字は、燃料費の記事で表にしています。

バイオフィルムは、中の微生物を塩素などの殺菌剤から守る層です。浴槽水の塩素濃度を保っていても配管の内側に残り、水を動かしたときに剥がれて濁りやにおいの原因になります。濁りが早く戻れば換水や清掃の回数が増え、水道代と人件費が上がります。

洗浄の頻度の定めと、施設ごとの違い

厚生労働省の「公衆浴場における衛生等管理要領」では、年に1回程度は循環配管の内側のバイオフィルムの状況を点検し、あれば除去することとされています。ろ過器は1週間に1回以上十分に逆洗浄(水を逆向きに流してろ材の汚れを出す作業)し、ろ過器と循環配管のバイオフィルムを除去・消毒することとされています。自治体の条例がこれより細かく定めていることもあります。

定めの間隔で十分かどうかは、施設ごとに違います。関わるのは、入館者が持ち込む汚れの量、湯の温度、配管の中で流れが緩む場所の数、面への汚れの付きやすさなどです。

自館に合う間隔は、配管を洗浄した日と、洗浄のあとに濁りが戻った時期を記録して並べると見えてきます。定めの頻度を守ったうえで、それ以上に増やしている分は、記録にもとづいて決めます。

くわしいご案内温浴施設のコスト削減|清掃・逆洗・ろ材の費用をまとめて下げる

付着を抑えて、費目の増え方を緩やかにする

洗浄は付いたものを落とす作業で、次の洗浄までの間隔は、付く速さに左右されます。そのため、落とす作業とは別に、付く速さそのものを緩やかにする方法があります。

UFB DUAL® は、元栓直下(水道メーターの二次側)に取り付ける一体型のノズルです。浴槽への補給水、シャワー、厨房まで、館内の給水がウルトラファインバブル(直径1マイクロメートル未満の泡)を含む水になります。

マイナスに帯電した泡は、スケールやバイオフィルムと面のあいだに入り込んで付着する力を弱め、水流で剥がれやすくします。泡が面を覆うことで、再び付くのを抑える働きもあります。

ろ過器と循環配管の内側で付着が緩やかになれば、差圧が上がるまでの日数が延び、逆洗とろ材交換の周期を見直せるかどうかを記録で確かめられるようになります。周期が延びれば、水道代とろ材の費用の平準化につながることが期待できます。

導入後も、換水、清掃、浴槽水の消毒、配管の洗浄はこれまでどおり続けます。UFB DUAL® の役割はレジオネラ属菌の対策の基本とされるバイオフィルムの蓄積を抑えるところまでで、殺菌と消毒は殺菌剤と専門の水質管理との併用が前提です。浴槽水の消毒に使う塩素系の薬剤も、要領と条例の基準どおりに使います。

洗浄の見積もりの取り方

循環配管の洗浄は、浴室の清掃とは別の見積もりになるのが一般的です。作業が設備の中に入り、系統の数と水量で作業の時間が変わるためです。複数の会社に頼むときは、次の項目をそろえて伝えると、同じ条件で比べられる見積もりが返ってきます。

  • 循環の系統が何本あるか(系統図を渡す)
  • 系統ごとの水量
  • 使う薬剤の種類と、配管・パッキンの材質への影響
  • 使った水の処理をどうするか
  • 洗浄の前後で、排水の濁りを記録に残してもらえるか
  • 作業できる時間帯(定休日か、閉館後か)

見積もりは、系統ごとの金額に直して比べる

見積もりの合計だけを比べると、系統の数や水量が違う会社どうしの差が分かりません。1系統あたり、水量1トンあたりの金額に直して並べると、どこに差があるかが見えます。使う薬剤の種類と、洗浄の前後の記録を残してもらえるかも、金額と一緒に確かめておきます。

付着を抑える設備の費用

付着を抑える設備として UFB DUAL® を選ぶ場合、製品代は給水管の口径で変わります。当社販売価格は、40Aが2,500,000円、50Aが3,500,000円(税抜)で、どちらもメーカー希望小売価格の設定がないオープン価格です。工事費150,000円程度を足すと、40Aで2,650,000円、50Aで3,650,000円です。水道メーターまわりが石材やタイルの仕上げなら、その復元の費用が加わります。

導入後は、消耗品も電源も要りません。可動部がないため、表の5つの費目に新しい項目が加わることもありません。保証は計10年(メーカー2年+筆頭正規特約店 株式会社ライヴスの延長8年)で、窓口は当社ひとつです。

当社ではお見積もり時に製品代と工事代を明らかにし、お見積もりで提出した以上の金額は一切いただきません。お見積もりに必要なのは、給水管の口径、元栓まわりの写真、そして館内の系統図です。

よくあるご質問

維持費のどこから手を付ければよいですか

施設の記録で見直せる費目からです。清掃の回数、逆洗の間隔、換水の頻度の3つは、要領と条例の定めを守ったうえで、それ以上に増やしている分を記録にもとづいて見直せます。見直す前に、濁りが戻る時期と入館者数の記録を取っておきます。

UFB DUAL® を付けると、配管の洗浄は要らなくなりますか

いいえ。配管の洗浄は、要領と条例の定めどおりに続けます。変わるのは次の洗浄までのあいだの付着の進み方で、定めより多く行っている洗浄や逆洗を見直す材料になります。

燃料費を下げるには、どこを見ればよいですか

換水で捨てる湯の量と、熱交換器の面に付いたスケールの2つです。換水1回あたりの水量と、設定温度に戻るまでの時間を記録すると、換水の回数が燃料費にどれだけ関わっているかが分かります。

保証は何年ですか

計10年です。メーカーの2年に、株式会社ライヴスの延長8年を足したものです。可動部と消耗品がないので、保証の期間中に交換部品の費用がかかることもありません。窓口は当社ひとつです。

お見積もりに必要なものは何ですか

給水管の口径、元栓まわりの写真、館内の系統図の3つです。口径と受水槽の有無は、お問い合わせの相談内容の欄に書いていただければ足ります。お問い合わせのあと、担当からメールでご連絡します。設備の写真や図面は、そのメールに添付してご返信ください。

アリージェンス合同会社 代表 沼倉孝秀

沼倉 孝秀(ぬまくら たかひで)

アリージェンス合同会社 CEO。UFB DUAL®・emiiR®(エミール)・α-HT® の正規一次販売店として、製品の選定から設置、設置後の窓口までを担当しています。

アリージェンス合同会社

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